古代の謎が解き明かされる
来る2025年11月27日、株式会社河出書房新社より、フィリップ・マティザック著、安原和見訳の新刊『失われた古代都市歴史に刻まれた記憶』が発売されます。本書では、人類の歴史における重要なテーマである古代都市の栄光と滅亡を掘り下げる内容が展開され、特に37の都市に焦点を当てています。
失われた古代都市の物語
世界には、繁栄を誇ったにも関わらず、長い歴史のなかで忘れ去られてしまった都市がいくつも存在します。敵国による侵略や自然災害、そして人々の生活様式の変化によって、文化や文明が栄えた都市が次第に荒廃し、最終的にその姿を消してしまったのです。これらの都市には、かつての人々が築いた歴史やドラマが詰まっています。
本書では、紀元前7250年から後1923年までの古代都市を、各都市の誕生から衰退までの過程を追いながら解説。地図や貴重な遺物のビジュアルが豊富に盛り込まれ、視覚的にも楽しめる内容となっています。
各部の構成
本書は大きく4部に分かれており、各部では独自のテーマに沿った都市が紹介されます。まず、第1部では人類の初期に存在した都市を、次に第2部ではトロイアからローマ時代の都市を取り上げ、さらに第3部ではローマ帝国における都市の状況を解説。最後に第4部ではローマ帝国の終焉と新たな都市に焦点を当てています。
第1部:最古の都市
最古の都市群には、チャタルヒュユクやアッカド、ツォアル、ファイストスなどの名が挙げられ、各都市の独自性が解説されています。
第2部:トロイアからローマまで
トロイアの伝説や、火に焼き払われたペルセポリスなど、古代の帝国がどのように栄え、また滅びていったのかが語られます。
第3部:ローマ帝国領内
この部では、特にローマ時代の都市生活とその特徴を考察し、学問や文化がどのように育まれていったのかが紹介されます。
第4部:帝国の最果てとそれ以遠
この部では、砂漠の女王として知られるパルミュラや、秘められた地下都市デリンクユなど、知られざる都市の物語が展開されます。
本書の特長
本書は「失われた古代都市」に関する知識を深めるための特長が揃っています。地域ごとの地図や、当時の人々の生活風景を臨場感溢れる文体で描写しており、読者は古代の時代に引き込まれることでしょう。また、著者は歴史上の事象を現代の視点から検証することで、現代における課題との関連性も意識させています。
まとめ
『失われた古代都市歴史に刻まれた記憶』は、古代の栄枯盛衰に触れる貴重な一冊です。歴史に残る倒錯したドラマと、消えた都市の魅力に迫る本書を通じて、過去の文明や人々の生活に思いをはせることができます。古代の謎とロマンに満ちたこのビジュアル本は、歴史愛好者や探求心に満ちた読者には必見の一冊といえるでしょう。