札幌市のオフィスマーケットレポート
2025年4月度の札幌市におけるオフィス賃貸状況が、三幸エステート株式会社によって発表されました。この調査は2025年4月末時点のデータに基づき、札幌市のオフィス空室率や募集賃料など、全規模の情報を詳細に示しています。とりわけ大通エリアのビルは新たに注目を集めており、空室率の動向は業界関係者にとって重要な指標となっております。
空室率の最新動向
報告によると、札幌市全体の空室率は前月比で0.12ポイント上昇し、3.16%に達しました。この小幅な上昇は、主に新築ビルでの大規模な空室によるもので、大通エリアでは特に顕著で、0.8ポイントも上昇しており、5ヵ月ぶりに5%台となっていることが注目です。
一方、潜在空室率も上昇し、4.65%に達しました。テナント移転の動きは活発であり、大口の需要増加も見られることから、オフィス市場は依然としてダイナミックな動きを示しています。特に大通地区は近年、ビルや商業施設の供給が続き、賑わいが増しているため、今後の動向に注目が必要です。
新たなビルの誕生
最近、札幌市大通エリアに新たな大規模ビル「札幌4丁目プレイス」がオープンしました。これは、地下街ポールタウンと直結したオフィスおよび商業施設で、3階には地域住民や来街者が利用できる共用スペース「4PLA PARK」が設けられています。
この新しいビルは、拡張や統合移転を希望するテナントの需要を取り込んでおり、スムーズなテナント誘致が進行中です。大通駅からすすきの駅周辺では、オフィスビルの供給が続いており、エリア全体の活気が高まっています。
募集賃料の変動
続いて、募集賃料の動向についても触れます。札幌市の募集賃料は前月比で120円上昇し、12,441円/坪になりました。これは4ヵ月ぶりの上昇を示しており、12,000円/坪台での微増が続いている状況です。これにより、札幌市のオフィス環境が改めて注目を浴びていることが伺えます。
総括
総じて、札幌市のオフィスマーケットは、空室率の小幅上昇と賃料の微増が見られる中でも、テナントの動きが活発であるといえます。新たなビルの竣工や賑わいを増す大通エリアの状況からもわかるように、札幌のオフィス市場は今後も変化を遂げることでしょう。三幸エステートの最新データを通じて、今後の市場動向を注視していきたいと思います。