福山市、クラッソーネを支援法人に指定
福山市が解体工事DXプラットフォーム「クラッソーネ」を運営する株式会社クラッソーネを、広島県内で初めての「空家等管理活用支援法人」に指定しました。この新しい取り組みは、全国的に問題視されている空き家の対策として官民連携を強化し、市民や空き家所有者への支援を目的としています。
背景と経緯
近年、空き家の数が増え続けており、総務省の調査によると全国で空き家の数は900万件、空き家率は13.8%と過去最高を記録しています。広島県に目を向けると、2023年度時点での空き家数は約23,100戸、空き家率は15.8%となっており、全国平均を上回っています。また、福山市内では約34,230戸の空き家が確認され、過去5年間で13.6%の増加が見られています。
このような状況の中で、令和5年12月13日に新たに施行された空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、空き家問題に取り組む法人が設立されました。これにより、民間企業が自治体の補完的役割を果たすことが期待されており、クラッソーネの指定はその第一歩となります。
クラッソーネの取り組み
クラッソーネは全国に2,000社以上の専門工事会社と、解体工事のマッチングサービスを提供してきました。これまでの実績も豊富で、累計15万件以上の利用者がいます。特に、空き家に関する官民連携では、解体費用シミュレーターや「すまいの終活ナビ」を活用し、多様なサービスを提供しています。
福山市と協力することで、以下のようなサービスを展開する予定です。
- - 空き家の相談窓口:空き家の処分や売却についての相談が行える窓口。
- - お困り空き家の連絡フォーム:不適切な管理状況の空き家を報告するためのフォーム。
- - 迷惑度診断:空き家の状況を評価し、適切な管理が求められるかを診断するサービス。
これらのサービスは、3月7日から福山市の公式ホームページからも利用可能になります。
期待される効果
福山市の建築部住宅課長は、空き家問題の解決には様々な専門的知識が不可欠であり、今回のクラッソーネの指定がその役割を果たすことを大いに期待しています。今後、空き家対策をさらに推進するために、クラッソーネの専門的な知識と市民の意見を結びつけることが重要です。
クラッソーネの代表取締役CEO 川口哲平は、「このプログラムを通じて、空き家問題の解決に向けた取り組みを強化していく」と述べています。空き家に関する知見やデータを活用し、自治体の業務効率を向上させることを目指します。
まとめ
クラッソーネが福山市の空家等管理活用支援法人に指定されことにより、今後の空き家問題解決に向けた新たな流れが期待されます。市と民間が協力しあうことで、地域の住環境をより良くするための取り組みが進められていくでしょう。空き家にお悩みの方や、地域の住環境改善に興味のある方は、ぜひこの機会にサービスを利用してみることをお勧めします。