国産キウイプロジェクトが切り拓く新たな農業の未来
MIKO JAPAN株式会社(東京都新宿区)は、「国産キウイプロジェクト」を2021年から始動し、日本国内で生産されるキウイフルーツの未来を見据えた取り組みを行っています。プロジェクトの目的は、国内のキウイ生産を支えることで、消費者に美味しい国産キウイを提供することです。近年、キウイの消費量は増加傾向にありますが、大半が外国産で占められているのが現状です。
プロジェクトの背景
消費量の増加と生産量の減少
キウイは過去10年間で市場規模が約2倍に成長し、消費量も増加していますが、国内生産は減少しています。高齢化による担い手不足、地球温暖化による異常気象、老木化が進んでおり、これが収穫量の減少を招いています。
育種の必要性
キウイは政令指定果樹の一つに含まれていますが、日本国内で育種された品種は存在しません。現在の大半は「ヘイワード」という品種であり、県外で栽培できないため、各地域に適した新しい品種の開発が急務です。国産キウイの未来を明るくするためには、国内のさまざまなエリアで栽培できる品種の選択肢を増やす必要があります。
プロジェクトの仕組み
このプロジェクトは、MIKO JAPAN、Orchard & Technology株式会社、国産キウイを栽培する生産農家の三者が共同で行っています。特に注力しているのが、国産キウイの品種開発です。
国産キウイ品種の開発
日本の栽培環境や消費者の好みに応じた新たな品種開発が行われ、特に世界各国の有望な新品種については栽培評価と試験栽培が進められています。登録された第1号の品種「Yanoon7(FS-112)」は、香り高く多くの甘みを感じられる美味しさが特徴です。果肉はイエローグリーンで、糖度は最大21%に達します。
栽培専用アプリの導入
生産者が国産キウイを美味しく安定して作るため、キウイ栽培専用アプリが開発されています。このアプリは、ICTやDX技術を用いて栽培を管理し、収穫量を予測することが可能です。これにより生産者の作業効率を向上させ、安定した生産を図ります。
MIKO JAPANの販売支援
MIKO JAPANは、長年のチリ産キウイの輸入販売網を活用し、生産者のキウイを各量販店に流通させます。また、未熟なキウイは適切なタイミングで追熟され、最も美味しい状態で販売されることを保証します。
生産者へのサポート
MIKO JAPANでは新たに国産キウイを栽培したい方々を支援しています。関東や東北地域でキウイ栽培を希望する方には、適した品種の提案や試験栽培への協力を募集しています。
プロジェクトに興味がある方は、MIKO JAPANの国産事業部に問い合わせることで、具体的な栽培案や条件について相談することができます。
国産キウイプロジェクトは、持続可能な農業の実現を目指し、新しい形のキウイ生産の道を切り開いています。これにより、国産キウイの魅力をさらに広め、消費者に美味しさを提供できる未来が待っています。