LIFULLとウィルが共同開発した初のAIによる不動産査定サービスが登場

不動産査定の新たな扉を開く「AIウィルくんのマンション査定 BETA」

株式会社LIFULL（ライフル）と不動産仲介の株式会社ウィルが、生成AIを用いた「成約価格推定AI」を共同で開発しました。この新サービスは、2025年5月20日（火】）から「AIウィルくんのマンション査定 BETA（LINE）」で提供が開始されます。これは、日本における不動産査定市場において初めての試みとなります。

生成AIを活用した査定の背景と目的

LIFULL HOME'Sは、多様な住まいのニーズに応えることを目指しています。そのために生成AIを活用し、自動的にユーザーの希望にマッチした新たな提案を行う試みを進めてきました。この度の「AIウィルくんのマンション査定 BETA」は、そんな取り組みの一環です。ユーザーが簡単に不動産売却の選択肢を考えられる環境を整えることで、安心してライフイベントを踏み出せるようサポートします。

さて、日本の不動産市場は相場の変動が激しく、住み替えや資産の見直しを考える人が増加しています。しかし、一方では「自分の不動産の価値が不明」「咨询するのが不安」などの心理的障壁が存在し、そのために初めの一歩を躊躇う人が多いのも現実です。この新サービスは、そんなユーザーの悩みを解消し、業界全体の活性化を図ることを目的としています。

AIウィルくんの詳細機能

この新サービスは、ユーザーが自身のマンションに関する情報を入力することで、生成AIが売却価格を推定し、その理由や周辺市場の情報を会話の形式で提示します。特に魅力的なのは、「価格を知りたい」といった軽い相談でも気軽に利用できるところです。

従来の査定方法では、結果のみが提示されることが多かったのですが、「AIウィルくん」はここから一歩進んで、価格の根拠やより良い売却のためのポイントを、直接ユーザーが質問できることが特徴です。これにより、利用者は自分のペースで理解を深めながら売却を検討できます。

なお、現在のサービス提供対象は関西圏（大阪府、兵庫県）に制限されていますが、今後はエリアの拡大も視野に入れています。

生成AIによる査定がもたらす変化

従来型のAI査定サービスは、単に価格を出すのみでその根拠が不明確でした。しかし、今回の生成AIを活用することで、価格の背景にある要素をしっかりと説明できるようになりました。ユーザーの質問にもフレキシブルに対応できるため、「どうすれば高く売れるか」といった相談も気軽にできるのです。

また、従来のAIは過去のデータに頼っており、相場の急変に弱いという課題がありました。それに対し、生成AIは最新の取引情報を基に柔軟に対応可能です。さらに、データが限定的なエリアにおいても適切な判断ができるため、地域ごとの特性に応じたサービスの提供が実現します。