住友重機械プロセス機器と本田技術研究所が協力したプラスチックリサイクルプラント
住友重機械プロセス機器株式会社(以下、住友重機械)は、株式会社本田技術研究所(以下、Honda)と共に、新たなプラスチックリサイクル用のパイロットプラントを開発しました。この取り組みは、使用済み自動車から回収した廃プラスチックを効果的に再資源化することを目指しています。
プラスチックリサイクルへの挑戦
Hondaは、環境への配慮から使用済み自動車に含まれるプラスチックの再利用を進めています。特に、金属やガラス繊維などの固体異物を多く含む廃プラスチックは、リサイクル率を高める上で大きな課題とされてきました。住友重機械は、Hondaが開発した「ケミカルソーティング技術」を基に、本技術のパイロット段階へのシステム構築をサポートしました。
パイロットプラントの設計と構造
パイロットプラントは、使用済みプラスチックから99%以上の固体異物を分離し、高純度のプラスチックを抽出する能力を持っています。これにより、今までは焼却処理されていたプラスチックが、再資源化され自動車用材料として生まれ変わることが可能になります。
本プラントの設計には、住友重機械のコア技術である撹拌装置MAXBLEND®が活用されています。MAXBLEND®は、効率的な混合を実現し、プラスチックリサイクルの質を向上させる役割を担っています。さらに、モジュール工法で生産された本設備は、仮組み立てを経てスムーズに現地へ設置されます。この技術により、工期の短縮とコンパクト化が実現しています。
サステナビリティに向けた取り組み
住友重機械は、今後も高い提案力とエンジニアリング力を駆使し、各企業のニーズに応じたオーダーメイドのプラントを提供することで、サーキュラーエコノミーの実現へ貢献していくとしています。また、今回の取り組みは、企業間の協力による新たな可能性を示しており、今後のリサイクル技術の進化にも期待が寄せられています。
先日発表されたこのパイロットプラントの開発は、環境保護の観点からも非常に重要な一歩です。これからの時代、リサイクル技術の進展は社会全体の方向性を大きく変える可能性があり、住友重機械とHondaの共同プロジェクトは、その先駆けとなるでしょう。私たちの未来に向けた持続可能な社会の実現に向けて、具体的な行動を取ることの重要性が再確認されます。