東京メトロとダイドードリンコ、「Fry to Fly Project」自販機を設置
2023年10月16日、東京メトロの丸ノ内線茗荷谷駅に新たに設置された自動販売機が話題を呼んでいます。これは、東京メトロとダイドードリンコが共同で取り組む「Fry to Fly Project」と呼ばれるプロジェクトに基づくものです。このプロジェクトは、廃食用油という家庭や飲食店から出る資源を利用して航空機を飛ばす持続可能な社会の実現を目指すもので、多くの支持者や参加企業を集めています。
Fry to Fly Projectとは?
Fry to Fly Projectは、日揮ホールディングスが主導し、廃食用油を原料とした持続可能な航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuel)の開発を目指すものです。廃食用油は、国内に豊富に存在する資源であり、これを利用することで、従来の航空燃料と比べてCO2排出を大幅に削減することが可能です。実際には、2025年以降に回収された廃食用油からSAFの製造が開始される予定ですが、プロジェクトの先駆けとして、関係企業は積極的に取り組みを進めています。
自販機の役割と期待
新しく設置された自販機は、プロジェクトのシンボルデザインでラッピングされ、多くの人々にこの取り組みの存在を知ってもらうための重要な役割を果たします。東京メトロとダイドードリンコは、自販機を通じてFry to Fly Projectを広く社会にアピールし、持続可能な社会実現に向けた理解促進を図りたいと考えています。駅を利用する多くの人々がこの自販機を目にすることで、環境問題についての意識を高めてもらえることを期待しています。
今後の展望
東京メトロとダイドードリンコは、今回の自販機設置を皮切りに、さらなる取り組みを検討中です。今後も多くの場所にこの自販機を設置することで、Fry to Fly Projectの活動の輪を広げていく方針です。また、廃食用油を原料とする国産SAFのサプライチェーンを構築することにより、「脱炭素の循環型社会」の実現に向けて貢献していく予定です。
プロジェクトの受け皿
このプロジェクトには、東京メトロだけでなく、多くの企業や自治体も参加しており、地域の資源を活用した持続可能な社会の構築に向けた教育活動を展開しています。例えば、東京メトロでは、利用者にSAFの重要性を周知するために、車内ビジョンや駅のコンコースでプロジェクトに関する情報を発信しています。一方、ダイドードリンコも自社の資源を活かし、プロジェクトへの理解を広めるための普及活動を行っています。
まとめ
「Fry to Fly Project」は、今後の持続可能な航空機社会に向けた重要な取り組みであり、東京メトロとダイドードリンコ両社の連携は、環境への配慮を示す大きな一歩と言えるでしょう。これからも、多くの企業が参加し、廃食用油を利用することが新たな資源回収の可能性を切り開くことでしょう。私たちも、このプロジェクトを通じて、持続可能な未来の実現に向けた努力に共感し、支えていく必要があります。