文教大学国際学部の新たな挑戦、梨ジェラートの誕生
文教大学国際学部の清水麻帆ゼミナールが、新たに開発した「梨ジェラート」は、佐野市観光協会との共同企画の一環として誕生しました。佐野市の豊富な地域資源を活かし、特にフードロス削減を考慮したこのプロジェクトは、規格外の梨を活用しています。これにより、地元の梨農家と連携し、消費につなげるための商品展開を目指しています。
江戸時代から続く上羽田町の川村梨園から仕入れた「幸水」と「豊水」は、学生たちの手によって、爽やかでフルーティなジェラートとして生まれ変わりました。このプロジェクトは、佐野市が誇る特産品を広めることを目的としており、地域活性化にも寄与するものです。
過去の共同開発に続く新たな一歩
清水麻帆ゼミナールは「文化と地域創生」をテーマに掲げています。令和4年度から始まったこの取り組みは、1弾目の「らーめんソフト」、2弾目の「耳うどんおしるこ」、3弾目の「ハラールメニュー」に続く第4弾として位置付けられています。それぞれの商品には、地域の特色を引き出し、人々に新たな食文化を提供するという意図が込められており、今回はフルーツをテーマにしたジェラートとなりました。
商品開発の裏側
「梨ジェラート」の企画に参加した学生たちは、フードロス削減に特化した取り組みを大切にしながら活動してきました。国際理解学科3年の渡部穂乃香さんは、「フードロスの削減や佐野市の魅力を知ってもらうきっかけを作りたかった」と語ります。商品化の際にはターゲット設定や価格設定に頭を悩ませ多くの議論を重ねたと話しています。そして、食べるシチュエーションとして、佐野ラーメンとの相性が良いこともアピールしています。
また、山田実果さんは「ターゲット層の多様性」が難しさであったと述べ、観光客だけでなく地元住民や外国の方々の視点も考慮に入れる重要性を説きます。デザイン面でも子供から大人まで関心を引くように、色彩やマスコットキャラの「さのまる」を取り入れるなどの工夫を凝らしています。
一方、宇佐美日香留さんは「利益を考慮した価格設定」に苦労したことを明かし、既存の梨の状態を確認するために実際に佐野市に訪問した経験を語ります。実際に梨を使った試食を行い、何度も価格変更を重ねることで、品質 con保持につながる商品が製作される過程は、彼女たちの努力の賜物です。
お披露目と販売
満を持して、10月3日にお披露目された「梨ジェラート」は、佐野市観光物産会館で1個400円で販売されています。限定500個という数量もまた、特別感をもたらしています。さっぱりとした梨の風味とヨーグルトの酸味が絶妙にマッチしたこのジェラートは、食後のデザートとして最適で、多くの人々に楽しんでもらえることでしょう。
文教大学国際学部の学生たちが情熱を注いで開発した梨ジェラート。地域に根ざした取り組みが、今後どのような展開をみせるのか楽しみです。今後もこのような地域活性化に向けた活動が続くことを期待しています。