飯田市の企業支援、e-dashがCO2排出量を可視化・削減へ
長野県飯田市とe-dash株式会社が協力し、市内の中小企業約20社を対象に、CO2排出量の可視化と削減を支援するプログラムを開始しました。これは飯田市が2021年に表明した「ゼロカーボンシティ」の実現を目指す取り組みの一環です。
1. 取り組みの背景
飯田市は、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを目指しています。この目標を達成するためには、市内企業の脱炭素化が重要な課題となっています。企業のCO2排出量は、市全体の約40%を占めており、これを軽減するための具体的な施策が求められています。
また、2022年には環境省の「脱炭素先行地域」に選定されるなど、持続可能な地域づくりに向けた先進的な取り組みが注目を集めています。
2. プログラムの概要
今回のプログラムは、「うごくるB。CO2排出量みえる化プログラム」として行われ、2026年2月末まで続く予定です。対象となるのは市内の中小企業で、e-dashを活用し、CO2排出量を算出し可視化する支援を提供します。
計算に必要なデータは、電気やガスの請求書をアップロードするだけで済むため、企業は手軽に自社の排出状況を把握できるようになります。また、このサービスはすべて無料で提供され、参加企業には具体的な削減策も提案される予定です。
3. 自治体との連携
飯田市では、地域の金融機関である飯田信用金庫と連携し、企業への情報提供とサポートを行います。市は今後も、地域全体での脱炭素化を進めるため、さまざまな活動を通じて環境意識の普及を図っていく方針です。
飯田市のゼロカーボンシティ推進課の熊谷健太郎氏は、「e-dashを利用することで、地域の企業が脱炭素経営を一層推進することが期待されています」とコメントしています。
4. e-dashについて
e-dashは、CO2排出量の可視化・削減をサポートするプラットフォームで、三井物産が発足したサービスです。エネルギー請求書をアップロードするだけで、簡単に自社の排出量を正確に計算・可視化できます。さらには、排出削減のための具体的な施策も提供されるため、企業は効率的に脱炭素化を進めることができます。
地域企業の参加が予想されるこの取り組みは、飯田市の未来をより持続可能なものへと変えていく重要なステップとなるでしょう。今後も地域社会が一丸となって、CO2削減に向けた取り組みを進めていくことが重要です。