30年の伝統!現役トップスイマーが山間部の子どもたちに水泳指導を実施
愛知県北設楽郡東栄町にある東栄小学校で、岡崎竜城スイミングクラブ(以下、岡崎竜城SC)による水泳指導が2024年7月3日から4日にかけて行われました。今年で30年目を迎えるこの指導は、地域の子どもたちに水泳の楽しさを伝えるとともに、水泳を通じた心身の発達を促すことを目的としています。
岡崎竜城SCと東栄町の30年の歩み
1973年に設立された岡崎竜城SCは、「すべての人に水泳を」という理念のもと、地域に根ざした活動を続けてきました。特に、過疎化が進む山間部の子どもたちへの水泳指導に力を入れており、東栄町との関係は30年以上続いています。
東栄町への指導は、当時の小学校校長先生から指導者不足の相談を受けたことがきっかけでした。岡崎竜城SCの創設者である大森國臣氏は、自ら山間部を訪れ、子どもたちに水泳の楽しさを伝えました。
当初は道路整備が整っておらず、片道3時間以上の道のりを車で移動するなど、大変な苦労がありました。しかし、國臣氏は「子どもたちに水泳を教えたい」という強い思いで、毎年東栄町に通い続けました。
水泳指導の必要性:消滅可能性自治体と向き合う
東栄町は、人口減少が深刻な「消滅可能性自治体」に該当しており、子どもたちの数は年々減少しています。かつて7校あった小学校も、今では1校にまで減ってしまいました。
しかし、岡崎竜城SCは、少子化や過疎化が進む地域においても、子どもたちに水泳の機会を提供し続けることの重要性を訴えています。プール施設の老朽化や指導者不足など、水泳指導が困難になる地域が増加する中、岡崎竜城SCの取り組みは、地域社会にとって貴重な存在となっています。
現役トップスイマーによる指導:子どもたちの憧れの存在
今年度の指導には、江戸勇馬選手、今城拓海選手、イサ・アルアダウィ選手の3名の現役トップスイマーが参加しました。子どもたちにとって憧れの存在であるトップスイマーから直接指導を受けることで、水泳へのモチベーションを高め、技術向上に励むことができました。
2日間のプログラムでは、泳力別に4つのグループに分かれて、レベルに合わせた指導が行われました。中には、初日は顔を水につけるのが怖がっていた生徒も、2日目にはしっかり潜れるようになるなど、大きな成長が見られました。
スポーツの楽しさと健全な心身の発展を促進
岡崎竜城SCは、今回の水泳指導を通して、地域社会への貢献と、未来を担う子どもたちの健全な心身の発展を目指しています。今後も、東栄町の子どもたちに競泳の魅力を伝え続け、地域社会の活性化に貢献していくことを目指しています。
岡崎竜城スイミングクラブについて
岡崎竜城スイミングクラブは、50年の歴史を持つスイミングスクールです。岡崎市内に2つの校舎を持ち、子ども向けスイミングスクールを運営しています。培った水泳カリキュラムを国内外に提供する事業も行い、水泳を通して子どもたちの成長を支援しています。