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世界で活躍する医師像を考える

日本の医療界には根強い“体育会的価値観”が存在していますが、ますます国際化が進む現代において、私たちの医療観も変わるべき時が来ています。今回は、神戸大学の感染症内科教授、岩田健太郎先生にインタビューを行い、未来の医師像や海外での医学教育の重要性について伺いました。

岩田健太郎先生の経歴

岩田先生は1997年に島根医科大学を卒業後、沖縄中部病院で研修医を務めました。その後、アメリカのコロンビア大学やロンドン大学での学びを経て、現在は神戸大学で感染症の専門家として多岐にわたり活躍されています。多様な国と文化での医療経験は、彼に国際的な視点を持たせ、医療に対する価値観にも影響を与えました。

国際的な医師としての役割

岩田先生は、国際的に活躍する医師に必要な能力について、「フラットにものを見る力」を挙げます。一国の視点からだけでなく、複数の文化や価値観を理解し、比較することが大切だと語ります。これは、国際的に様々なスタイルの医療を受け入れる柔軟な姿勢を醸成するために必要不可欠な資質です。

海外医学部で学ぶメリット

インタビューの中で、岩田先生は「海外で医学を学ぶ意義」についても言及しました。英語で医学を学ぶことで、用語の理解がクリアになり、より深い学問へのアクセスが可能になるという利点があります。例えば、「前負荷」や「後負荷」といった用語が持つ意味の違いが、英語での理解によって明確になることを経験から話していました。

また、日本では伝わりにくい概念が、海外での経験を通じて新たな視点を提供することができるとし、進学を検討する学生に対して大きな期待を寄せています。

医療文化の変革

岩田先生は、最近増えている海外医学部出身者に期待を寄せています。多様な価値観に触れた彼らが日本の閉塞的な医療文化を変える力を持つと考えており、特に女性医師の活躍が重要だと強調しました。

日本の医療界にはまだ「遅くまで働くのが当然」という意識が根付いており、この体育会系的価値観からの脱却が進むことが求められています。海外で学んだ医師がもたらす新たな医療へのアプローチが、日本の医療の進展に繋がるのではないかと期待されています。

学生へのアドバイス

最後に、岩田先生は「海外で働くことに自分を過大評価しないことが重要」と語ります。国際的な医療現場では日本と同様に接遇が求められるため、現地の文化や習慣を尊重しつつ、冷静に自分の役割を理解することが国際的な医師として活躍するための鍵になることを示唆しました。

彼の言葉は、多様な文化を持つ医療現場での理解を深め、よりよい医療を提供するための大きなヒントです。これからの医療界は、岩田先生のように国際的な視点を持つ医師によってより豊かで柔軟なものになることが期待されています。

内務省が提供する支援を通じて、これから日本の医療環境が変わることに、多くの希望を感じます。

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