高級日本酒「緲」
2021-05-19 10:00:08
アジア富裕層向けの日本酒ブランド「緲」が誕生!新潟から世界へ
日本酒ブランド「緲(びょう)」の誕生
コロナの影響を受けている日本酒業界で、新たな挑戦が始まっています。新潟県長岡市の蔵元が手がける「緲」は、アジアの富裕層向けに特化した日本酒ブランドとして注目を集めています。このブランドは、高額な日本酒の輸出が著しい中華圏市場での成長の一環として位置づけられています。
日本酒輸出の現状
近年の日本酒市場は国内需要が縮小傾向にある一方で、海外輸出が好調です。特に、2020年度には清酒の輸出総額が過去最高の約241億円に達し、前年比でも上昇しています。中でも中国、香港、シンガポールといった中華圏での高価格帯の日本酒需要が著しい成長を見せています。実際、香港は初めてアメリカを抜いて世界のトップ市場に君臨しており、中国本土でも驚異的な伸長が続いています。
新潟が直面する課題
しかし、新潟県は福島第一原発の事故の影響で、中国への日本酒輸入が未だに停止状態にあります。そのため、コロナ禍にあっても輸出額が減少する中で、新潟の酒造業者たちは苦境に立たされています。そこで新潟の自然資源に目を向け、多くの可能性を見いだし、富裕層向けのブランド事業を検討してきました。
ブランド「緲」について
「緲」は、中国のミレニアルズ世代を主要顧客として狙った高級日本酒です。このブランドは、特に大切な人へのギフト需要に応えるべく設計されています。商品は、越後長岡コシヒカリという世界最高のブランド米を使用し、長岡藩主ゆかりの酒蔵の伝統を受け継ぐ形で独自に仕上げられています。
「緲」の特異性
ブランド名の「緲」は、空間的な広がりや深みを感じさせる言葉で、日本の雄大な自然を表現しています。ボトルは、重要無形文化財に指定されている肥前びーどろ手吹きガラスで作られており、江戸時代の高級品として名を馳せたエレガントな形状を模しています。これにより、1本720mlで55,000円という高価格ながら、その価値は十分に伝わるものとなっています。
越境ECの活用
さらに、国際情勢における輸入規制を考慮し、「緲」は香港を拠点に、中国から海外への贈答需要に特化した越境ECを用意しました。これにより、中国国内の消費者はオンラインで購入し、そのまま日本から海外贈答先へと届けられる仕組みを整えました。こうした独自の販売チャネルによって、規制に左右されない柔軟な対応が可能となっています。
今後の展望
「緲」は、日本伝統の技術と現代的な価値観を融合し、中国でのギフト市場に深く根ざしたブランドを目指していきます。今後も、「緲」がアジア市場でどのように成長し、新潟の酒文化を世界に伝えていくのか、目が離せません。日本の美を世界へと届けるこのプロジェクトに期待が高まります。
会社情報
- 会社名
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株式会社UNITY ZERO
- 住所
- 銀座6−1−10GINZA SIX 13F
- 電話番号
-
03-4500-2057