非認知能力に関する意識調査
調査の背景
株式会社イー・ラーニング研究所が、全国の男女を対象に「非認知能力」に関する意識調査を実施しました。この調査では、非認知能力が将来に与える影響についての認識や、学校教育における取り組みの現状が浮き彫りになりました。
調査概要
- - 調査方法: クロス・マーケティング・グループQiQuMOを使用
- - 調査期間: 12月16日~12月17日
- - 調査対象: 15歳から59歳の男女500名
調査結果の要点
調査の結果、非認知能力について十分に理解している人は少なく、約6割がその重要性を認識していることがわかりました。しかし、学校教育だけでは十分にこの能力を伸ばすことができないとの意見も多く見受けられました。以下は、主な調査結果です。
1. 非認知能力への理解と重要性
「非認知能力」についての質問に対して、理解している人はわずか19.8%でした(「よく知っている」と「少し知っている」の合計)。一方で、約60%は「非常に重要だと思う」または「ある程度は重要だと思う」と回答し、その重要性が広く認識されています。
2. 学校教育の現状
非認知能力について教育を受けた経験のある人はわずか13%との結果が出ました。さらに、一般的に学校や家庭で非認知能力を十分に伸ばす取り組みが行われていると考えている人は、わずか2%に過ぎません。このことから、現行の教育システムには課題があると考えられます。
3. 非認知教育の導入について
非認知能力を育む教育プログラムの導入について、賛成派が29.6%に対し、反対派は5%に留まりました。しかし、「どちらとも言えない」という意見が65.4%を占めており、制度導入には慎重な意見が多いことが示されました。また、子どもの非認知能力を伸ばすことで「社会性やコミュニケーション能力の向上」が期待されることも明らかになりました。
4. 非認知能力が将来に与える影響
約60%が非認知能力が就職やキャリア形成に影響を与えると考えており、同じく60%が人間関係形成においても重要であると認識しています。これにより、非認知能力が将来の生活において大きな役割を担うとの見解が示されています。
5. 取り組みに対する意見
非認知能力を伸ばすために効果的だと思われる取り組みとして、学校での課外活動や地域での多様な活動が挙げられました。この結果から、多くの人が非認知能力の発展には体験学習が重要だと考えていることがわかります。
まとめ
この調査結果から、多くの人々が非認知能力の重要性を認識している一方で、現行の教育システムには課題があることが明らかになりました。非認知能力を育成するための取り組みが今後更に求められることでしょう。これにより、子どもたちが未来に向かって成長するための支援が強化されることが期待されています。