サイフューズと広島大学、革新的歯周病治療法の可能性
株式会社サイフューズは、国立大学法人広島大学との共同研究に基づく「革新的歯周組織再生療法」の国際特許出願が公開されたことをお知らせします。この特許は、近年増えている歯周病治療の新たな選択肢となることが期待されています。
歯周病治療の現状と必要性
日本国内では、40代以上の約4割が歯周炎を患っていると言われています。この病気は、歯周組織の破壊を引き起こし、ひいては歯の喪失や高齢者フレイル、さらには糖尿病や認知症、心血管疾患のリスクファクターになる可能性があります。既存の治療法では根治が難しく、多くの患者が新たな治療法の登場を待ち望んでいます。
共同研究の成果
サイフューズは、2021年から広島大学病院の加治屋教授と共に、バイオ3Dプリンターを活用した新たな歯周組織再生療法の開発に取り組んできました。この共同研究の成果と、広島大学が開発した細胞とサイフューズ独自の基盤技術である「バイオ3Dプリンティング技術」により、歯周病患者の複雑な組織欠損に対応可能な移植組織の開発が進展しています。
特許出願の意義
今回の特許出願は、歯周組織を再構築する能力を持つ移植組織の開発に関連しています。この技術は、重度歯周炎患者に対する新たな治療法として、重要な一歩となるでしょう。これにより、従来の治療法では困難とされていた、根治が期待できる次世代の治療法が見えてきました。
未来への展望
サイフューズと広島大学は、今後も産学連携を強化し、Proof of Concept(PoC)の取得や臨床試験の実施を進めていきます。最終的には、重度歯周炎の治療を根本から解決する新たな歯周組織再生療法の実現を目指します。
耐えがたい既存の治療法を乗り越えるためには、このような革新的なアプローチが不可欠です。歯周病治療の新時代が切り開かれる期待が高まり、今後の進展から目が離せません。
まとめ
歯周病は現代病とも言われ、多くの人がその影響を受けています。しかし、サイフューズと広島大学の取り組みにより、新たな治療法の可能性が開かれました。引き続き、社会実装に向けた研究を進め、患者のQOLの向上に寄与していくことが求められています。