薬剤取り出しやすさ
2024-12-06 11:36:18

慶應義塾大学とharmoが共同研究を通じて薬剤取り出しやすさを改善

PTPシートからの錠剤やカプセル剤取り出しやすさを探る



最近、シミックホールディングス株式会社と慶應義塾大学薬学部が共同で発表した研究成果が注目を集めています。タイトルは「PTPシートからの錠剤やカプセル剤の取り出しづらさに関する要因分析」で、英国の医学雑誌『British Journal of Clinical Pharmacology』に掲載されました。この研究は、患者が薬を取り出す際に抱える問題を解決するために行われ、特に高齢者や手指に障害がある方にとっての利便性向上を目指しています。

研究の背景と目的


PTP(Press-Through-Package)シートとは、錠剤やカプセル剤の包装形態の一つです。この包装は一般的であるものの、年配の方や手足に障害のある患者にとっては取り扱いが難しい場合があります。そこで、本研究ではPTPシートから薬が取り出しづらい理由を明らかにし、どの要因がその経験に影響を与えているのかを調査しました。

メソッド


研究の実施は2023年3月23日から29日まで行われ、harmoを利用する51,175名の20歳以上男女に対し、PTPシートに関するアンケートが実施されました。その結果、319名が取り出しづらいと感じる薬剤があると回答し、さらに多変量解析が行われました。特に「女性」「手指に力が入れにくい」という要因が取り出しづらさに寄与していることが判明しました。

結果と考察


調査によって、125種類の薬剤が取り出しづらいと特定されました。具体的には、小さなサイズや球形の薬剤、そしてPTPシートのポケットサイズが小さいことが取り出しづらさに影響していると言えます。これらの結果は、患者の声を反映した薬剤や包装の改善に向けた新たなエビデンスとなるでしょう。

共同研究の意義


この研究は、シミックと慶應義塾大学との共同研究契約に基づいて行われたもので、患者の服薬体験の向上に資することを目的としています。特にPHR(Personal Health Record:個人健康情報)を活用した分析手法は、今後の医薬品開発や包装デザインにとって重要な基盤となります。

まとめ


「薬の取り出しやすさ」を改善する研究は、患者の生活の質の向上に寄与します。harmoの提供する電子お薬手帳の利活用により、患者自身が自身の健康情報と向き合うことで、より良い医療環境が期待されます。このような共同研究を通じて、今後の医療システムの発展が促進されることを願います。

詳しい情報は、harmoの公式サイトおよび慶應義塾大学薬学部医薬品情報学講座でご覧いただけます。


画像1

画像2

会社情報

会社名
シミックホールディングス株式会社
住所
東京都港区芝浦1-1-1浜松町ビルディング
電話番号
03-6779-8000

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。