ZenmuTechの新たな挑戦
株式会社ZenmuTechが提供する秘密計算データベースプラットフォーム「QueryAhead®」が、2025年3月26日に公開された「秘密計算を用いたデータ利活用実践のためのガイドライン」の中間報告文書に掲載されました。これは、国立研究開発法人産業技術総合研究所との協業の一環であり、本文書ではQueryAhead®の概要とユースケースが紹介されています。
秘密計算の重要性
秘密計算は、暗号理論に基づいてデータを秘匿化したまま、データベース処理やAIによる分析が可能な技術です。この技術により、高度なセキュリティを提供しつつ、複数の組織間でのデータの利活用が実現される期待があります。暗号化されたデータを復元することなく、クラウド上で計算処理が行えるため、機密データの扱いが従来よりも簡単になります。
ガイドラインの概要
本ガイドラインは、さまざまなステークホルダーが必要な情報を容易に参照できるように設計されています。具体的には、「1. 概説編」、「2. 秘密計算プロジェクトの実現プロセス編」、「3. 秘密計算におけるデータ管理とセキュリティ編」の3部構成で、利用者が秘密計算を適切に実施するためのフレームワークを提供しています。中間報告文書は、誰でも無料でダウンロード可能です。
産総研との協力
ZenmuTechは、2018年から産総研と連携し、秘密計算技術の研究・開発、および社会実装に取り組んできました。今回のガイドラインにおいても、利用者が安全に秘密計算を導入できるよう、具体的な適用事例を示すことで、技術の理解を深めることに寄与しています。
QueryAhead®の特長
QueryAhead®は、データを復元することなく暗号化した状態で計算を行う点が他と大きく異なります。これにより、ユーザーは社内やクラウド環境を問わず安全にデータの受け渡しや分析をすることが可能です。Pythonの基本的な知識があればすぐに利用でき、専門的な暗号技術の知識は不要で、全てはQueryAheadがバックエンドで処理します。
さらに、ZENMU-AONTを用いた秘密分散技術を活用し、データリスクの最小化を図っています。これは、データを意味を持たない複数の分散片に分割し、それを別々の環境で管理することで、安全性を向上させる手法です。
未来への展望
ZenmuTechは、引き続き本研究への協力を通じて秘密計算技術の普及を進め、安全で適正な情報利用の実現へと邁進します。最終的には、安心・安全な情報の利活用が世界を変えるというビジョンを実現するために尽力していく所存です。
このように、ZenmuTechのQueryAhead®はデータの保護と利活用の両方を兼ね備えた画期的な技術であり、今後の展開が期待されます。