ペットの長寿化に応じた新しいサービス
ペットの高齢化が進む中、愛するペットとの最後の時間を大切にする家族のために、新たなサービスが誕生しました。たつみ工業株式会社は、ペットの遺体安置を目的とした「おくりこ pet」を発表しました。この製品は、8月28日から29日に行われる第10回エンディング産業展で初めてお披露目されます。
日本のペット市場の現状
近年、ペット市場が急成長しています。令和5年の全国犬猫飼育実態調査によると、猫の飼育数は約906万匹、犬は約684万匹で、子供の人口よりも多い状況にあります。矢野経済研究所の調査では、ペット市場の規模が2021年度には1兆7000億円に達しており、ペットも年々高齢化しているのです。2021年のデータによると、犬の56.1%、猫の45.9%が高齢者とされ、ペットの葬儀や遺体安置への需要が増加しています。
「おくりこ pet」の開発背景
たつみ工業は1962年に創業以来、業務用冷蔵庫の設計と製造を行ってきましたが、新型コロナウイルスの影響で葬儀スタイルが変化し、冷蔵庫への需要が高まりました。人間の遺体安置が重要視される中、ペットに対しても同じような愛情を持つ家族が増える中、ペット用遺体安置冷蔵庫の要望が高まりました。「おくりこ pet」はそんなニーズに応えた製品です。
「おくりこ pet」の特長
「おくりこ pet」は、犬や猫などのペットはもちろん、小型鳥類や小動物、水生生物まで幅広いペットを対象とした遺体安置冷蔵庫です。以下の特長があります:
1.
カスタマイズ性: 生き物の大きさに応じた扉やラックを自由に配置でき、デザインも多様です。
2.
異臭対策: 抗菌抗カビ脱臭機能を備えたシートで、冷蔵庫内の環境を保ちます。
3.
安置方法の工夫: 大型犬のために引き出し付きのラックが用意されており、照明を配慮してペットが安心できる空間を提供します。
商品の販売価格は、冷蔵庫本体が130万円、設置を含むプランが150万円で、まず東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城地域を対象に展開されます。
エンディング産業展での発表
「おくりこ pet」は、2024年8月28日から29日までの間に東京ビッグサイトで開催されるエンディング産業展で実物が紹介されます。この展示会では葬儀や供養、相続などの様々なサービスが紹介され、日本国内での終活に関する情報を集める重要なイベントとなります。
たつみ工業の今後の展開
今後、たつみ工業では「おくりこ」シリーズの需要に応じて生産体制を強化し、ペット用遺体安置冷蔵庫の展開を全国のペット葬儀社や動物病院に拡大していく計画です。家族同様にペットを大切に思う人々にとって、この新しい選択肢は非常に価値のあるものとなるでしょう。
詳しい情報を希望される方は、たつみ工業の公式ウェブサイトをご覧いただくか、取材依頼がお待ちしております。公式サイトでは「おくりこ」と「おくりこ pet」に関する情報も充実しています。