十三代目市川團十郎白猿襲名披露巡業が始まりました
2023年8月30日、伝統芸能の頂点とも言える『十三代目市川團十郎白猿襲名披露巡業』が成田国際文化会館で初日を迎えました。今回の公演には、重要無形文化財の保持者として知られる中村梅玉をはじめ、市川右團次や大谷廣松、さらに中村莟玉、市川九團次、片岡市蔵など、多彩な面々が出演し、圧巻の舞台を繰り広げています。
豪華な演目と出演者
オープニングでは、賑やかな舞踊『祝成田櫓賑』が披露されました。鳶頭役を市川右團次が演じ、観客を引き込む粋な動きとともに、華やかな舞台を彩りました。また、演目の中でも特に注目されたのが、中村梅玉による『口上』。襲名を祝う言葉が、観客に向けて力強く述べられました。
続いて演じられたのは、河竹黙阿弥の名作『天衣紛上野初花』の一幕である『河内山』です。この作品では、團十郎が悪党でありながらも大きさや魅力を兼ね備えた河内山宗俊を見事に演じ、観客を魅了しました。黙阿弥特有のリズミカルなセリフも聴き所で、多くのファンがその世界観にのめり込みました。
全国巡業の盛況と期待
この襲名披露巡業は、全国35カ所44公演を経て、多くの観客に感動を伝えてきました。千秋楽は石川県小松市の團十郎芸術劇場うららで迎える予定で、特に地元の方々から大きな期待が寄せられています。市川團十郎自ら、襲名後の活動を振り返り、この機会を大切にしたいとコメントしています。
公演は今後、青森、宮城、福岡、愛知など全国各地で行われ、ファンが待ち望んでいる舞台が続きます。各地の公演では、豪華な演目と個性あふれる出演者たちが観客を迎え、伝統芸能の魅力を伝え続けます。特に、九代目市川團十郎が初演した『河内山』の舞台は、期待の声が高まっています。
襲名披露を通じて
市川團十郎が襲名してから約2年が経過した現在、この巡業が襲名期間の集大成であることを強調しています。自身の演じる『河内山』の世界を観客に味わってもらうことを楽しみにし、さらなる展望を描いています。
公演は2024年9月27日まで続き、公式ホームページでの最新情報確認をお勧めします。伝統芸能の新たな一ページを、ぜひ劇場で体感してください。
【公演詳細】
- - 出演者: 市川團十郎、市川右團次、大谷廣松、中村梅玉 他
- - 演目:
1. 祝成田櫓賑
2. 襲名披露『口上』
3. 河内山
- - 公演期間: 2024年8月30日~9月27日
- - 公式サイト: 松竹公式
- - 総合問い合わせ: Zen-A TEL: 03-3538-2300