岡山県総社市が誇る『総社ハッカ』ブランディングプロジェクト
岡山県総社市の新たな魅力として、特産品である『総社ハッカ』を地域ブランドとして発信するプロジェクトが立ち上がりました。総社市はその豊かな自然環境を生かし、ハッカを素材として様々な商品開発やパッケージデザインを進めていくことを目指しています。これにより、全国や海外市場への流通を視野に入れた地域ブランドを形成していく考えです。
プロジェクトの背景と目的
このプロジェクトは、岡山県立大学デザイン学部と総社商店街筋の古民家を活用する会が協力し、地域の資源を活かした新たなブランド作りを進めるものです。古民家を拠点にしながら、まちを訪れる人々に新しい体験を提供し、地域の活性化を図ります。
特産品の『総社ハッカ』は、日本で特に重要な作物であり、古くから栽培されてきました。今回のプロジェクトでは、この伝統を尊重しつつ、ハッカの魅力を最大限に引き出すためのデザイン戦略が展開されます。
ブランドマークとリーフレットの制作
プロジェクトの一環として、ブランドマークとリーフレットが開発されました。これらは、岡山県立大学デザイン学部の学生たちによって作成され、それぞれ地域の自然と伝統を反映したデザインとなっています。ブランドマークは、総社市の自然の美しさを象徴するように設計され、地元に根付いたアイデンティティを強調しています。
また、リーフレットについても特に工夫がされています。ハッカの葉をモチーフにしたデザインは、実際に手に取って感じられるような仕掛けが施されています。レーザーカッターを使用して葉のディテールを精密に再現し、視覚的にも楽しめる工夫がなされています。このような細部へのこだわりが、ブランドの信頼感と親しみやすさを生み出しています。
今後の展望
プロジェクトは今後も進捗を発信しつつ、ハッカに関するイベントや活動を通じて、地域の魅力を広く知らしめていく予定です。地元の人たちと一体となって、総社市の新たなシンボルとなるブランドの育成に取り組む姿勢が伺えます。
ハッカの歴史と文化
ハッカは、日本では特に重宝されてきた作物であり、その背景には深い歴史があります。古代の頃から仏教と共に中国から伝わり、漢方として利用されてきたことが知られています。一説には、栄西が茶の種子と共にハッカも日本に持ち帰り、栽培が広まったとされています。江戸時代から本格的に栽培が行われるようになり、総社出身の秋山熊太郎が大規模な作付けを行ったことが、至るところで語り継がれています。さらに、昭和初期には日本が世界一のハッカ生産国となるほどの盛況を誇りましたが、輸出の減少や合成ハッカの登場により、産業全体は困難な時期を迎えることになります。
古民家活用の意義
このプロジェクトを支える総社商店街筋の古民家を活用する会は、「新たな出会いを演出する場」となることを理念に掲げています。地域を訪れる人々が、ここでの交流や文化体験を通じて、地域に関わりたいと感じるような「まち体験」を提供しています。空き家や古民家の積極的な活用は、総社市の商業や生活に活気を再生する鍵となることでしょう。
新たな地域ブランド『総社ハッカ』は、その美しさと香りで、多くの人々に愛されることを目指しています。これからの展開に是非ご注目ください。