新型衛星「てんこう2」
2022-09-14 13:00:03
日本の宇宙産業を牽引する新型衛星「てんこう2」の共同開発
日本の宇宙産業を担う新たな試み
2022年の国際宇宙会議IACにおいて、日本大学理工学部航空宇宙工学科と株式会社ひびき精機は、地球低軌道環境観測衛星「てんこう2」の構造系の共同開発に関する協定を締結しました。この衛星は、新型の「H3ロケット」を使用して打ち上げられる予定であり、宇宙産業界における新しい可能性を広げています。
共同開発の意義
「てんこう2」は、約30㎝×20㎝×10㎝、重さ約8kgの超小型衛星で、前衛星の「てんこう」と同様に高エネルギー荷電粒子検出器を搭載しています。これにより、地球低軌道周辺での高エネルギー粒子の空間分布を観測し、新たな宇宙科学のフロンティアを切り開くことが期待されています。これまでにも、ひびき精機はJAXAなどの国内宇宙開発プロジェクトに参加し、高精度な金属部品の製造でその技術を証明しています。
共に情報を共有し、実践的な学びを通じて、次世代のエンジニアを育成することも本協定の重要な目的です。航空宇宙産業は近年大きな成長を見せており、今後はさらなる産学連携が求められている概念を良い形で体現する試みといえるでしょう。
開発チームの展望
日本大学の奥山圭一教授はこれまでに「しんえん2」や「てんこう」の開発を手掛けてきた経験を活かし、今回の衛星開発にも期待を寄せています。「今後の宇宙産業の発展には、全国各地及び海外での共同開発が不可欠です。衛星開発の過程を通じて、実績を深めていきたい」と述べています。これにより、日本の宇宙ビジネスが国際的にも競争力を持つ産業へと成長することが期待されています。
宇宙ビジネスの未来へ
「H3ロケット」に搭載される「てんこう2」は、今後様々なミッションを通じて宇宙科学の研究を進め、地球環境に関する重要なデータを提供する役割を果たします。今回の共同開発は、国際宇宙会議の場でも注目を集めており、日本の宇宙産業を世界に向けてアピールする絶好の機会となるでしょう。
さらに、ひびき精機は、これまで培った技術力をもとに、宇宙産業のみならず、様々な分野での発展を目指しています。日本の中小企業が宇宙開発に積極的に関与することで、産業界全体の活性化にも寄与することが期待されています。
国際宇宙会議の意義
国際宇宙会議(IAC 2022)は、宇宙に関する様々なテーマを探求する重要な場であり、多くの専門家たちが新しい知見や技術を共有する機会となります。日本からの参加も増加しており、国際的な協力の重要性が改めて示されています。本協定の締結は、日本の宇宙科学技術の未来を明るいものにする一歩となるでしょう。
このように、地球低軌道環境観測衛星「てんこう2」の共同開発は、宇宙産業全体に大きな影響を及ぼすとともに、日本の技術力を世界に示す絶好の機会です。今後の展開が待ち遠しい限りです。
会社情報
- 会社名
-
株式会社ひびき精機
- 住所
- 山口県下関市菊川町田部186-2
- 電話番号
-
083-288-2208