マスク生活の終焉と肌の変化
新型コロナウイルス感染症が5類へ移行した2023年5月、マスク着用は個人の選択に委ねられました。その結果、約3年間隠れていた顔の肌が再び人目に晒されることとなり、多くの人々が自分の肌状態に新たな不安を抱えるようになりました。
医療法人社団鉄結会が実施した調査によると、全国の20代から40代の男女300名を対象に、マスク着用機会の変化と肌の印象をまとめました。調査の結果、なんと約8割の回答者が「マスク着用の機会が減った」と実感しており、特に屋外や職場でマスクを外す機会が増える中で、顔全体が見られることで自らの肌状態を意識するようになったとされています。
増加した肌悩み
マスクを外した後、69.3%が「肌の変化や悩みを感じた」と回答しました。自由回答では「マスクで隠れていた肌荒れに気づいた」「毛穴が目立ってショック」などの声が寄せられています。特に注目されるのは、最も多く挙げられた悩みが「毛穴の目立ち」で71.4%、次いで「赤み・ニキビ跡」が58.9%、そして「肌のくすみ」が56.2%という結果です。このように、マスクによる摩擦や蒸れが蓄積された結果、肌の悩みが顕在化したと考えられています。
スキンケアの見直し
さらに半数以上の人々が、マスク着用機会の減少を受けてスキンケアを見直したことを示しています。52.6%の回答者が「スキンケアを変えた・強化した」と答え、新たな美容意識の高まりを反映しています。
具体的には、「毛穴ケア用の美容液を追加した」「ビタミンC配合の化粧品に変更した」といった声が挙げられ、見える肌への意識が変わったことが明らかとなりました。
美容皮膚科への相談の増加
また、「マスクを外した後の肌悩み」に対する医療的なアプローチとして、美容皮膚科での施術を検討した人は全体の約30%にも上り、「検討したことがある」との回答が21.4%、実際に施術を受けたと言う人は9.2%でした。これには特に30代・40代の検討率の高さが目立ち、自信を持って過ごせる肌を取り戻したいという需要の高まりが反映されています。
肌への意識が変わる時代
調査結果から見ても、ポストマスク時代を迎え、自分の肌と向き合う意義が高まったと考えられます。ただ隠すのではなく、根本から肌を健康に保つことが求められているのです。現在、アイシークリニックでは、毛穴、赤み、ニキビ跡、くすみなど、個々の肌状態に応じた医療レーザー治療やピーリング、美容点滴が提供されています。
医師の高桑康太氏は、「マスク生活で隠れていた肌悩みを根本から改善することが重要」と強調します。マスクを外した時に不安や悩みを感じたら、それは肌からのサインかもしれません。美しい肌を目指し、専門医のサポートを受けることが大切です。
まとめ
ポストマスク時代における肌悩みの顕在化が多くの人々に新たな美容意識をもたらしています。これを機に、自分の肌と向き合う第一歩を踏み出すことが、今後の健やかな肌作りに繋がるでしょう。