大企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に関する調査結果
株式会社エイトレッドが実施した調査によると、大企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進捗状況や課題が明らかになりました。「2025年の崖」と呼ばれる事態に対し、企業がどのように対応しているのかに着目し、以下に主要な調査結果を整理しました。
1. 大企業のデジタル技術への積極的な姿勢
調査によると、回答者の80%以上がデジタル技術の活用に対して前向きな姿勢を持っていることが確認されました。具体的には、「デジタル技術の活用やチャレンジを積極的に推進している」と回答した企業は43.3%、また「前向きだが部門による温度差がある」との回答も39.6%に上りました。しかし、企業文化や風土を変革し、競争力を高められるまでに至っている企業は36.1%であり、まだまだ課題が残る状況です。
2. レガシーシステムの現状
調査結果から、レガシーシステムの完全移行が完了している企業はわずか25.3%にとどまり、多くの企業が未だに移行の進捗に苦慮していることが分かりました。また、移行を検討中の企業も3.6%、未着手の企業は0%となっており、全体としてレガシーシステムの更新の遅れが顕著です。
3. これまでの対応策
「2025年の崖」に対策として、取り組んできた施策は「デジタル人材の育成」が56.8%、続いて「データ活用基盤の整備」が55%であることが分かりました。また、「レガシーシステムの刷新」が上位に位置づけられていますが、現実には移行が完了していないことからも課題が多いことが伺えます。これに対して41.1%の企業がデータ活用基盤の整備が完了していると報告していることも注目すべき点です。
4. 今後の加速したいDX領域
今後特に強化したいDXの取り組みとして、「デジタル人材の採用・育成」が55%でトップとなり、次いで「業務プロセスのデジタル化・標準化」が54.1%、AI活用の全社展開が50.5%という結果でした。企業はデジタル人材の確保と育成が、DX推進において最重要課題と認識していることが伺えます。
5. 課題の根源
レガシーシステムの刷新には「システム間連携の複雑さ」が49.4%の企業にとって最大の課題となっています。また、様々な企業文化や従業員の抵抗も見受けられ、「データ移行」や「新しい技術への嫌悪感」などの声も上がっています。これらの課題を解決しない限り、DXの進捗は見込めないでしょう。
まとめ
いずれにせよ、調査結果は大企業におけるDX推進の重要性と、その実施の難しさを強調しています。特に、いつの間にかDXが進む企業とそうでない企業の差は広がる一方で、「2025年の崖」を乗り越えて持続的な成長を実現するためには、デジタル人材の育成やレガシーシステムの刷新など、計画的かつ戦略的な取り組みが必要です。これからの企業活動においては、柔軟なシステム連携や業務効率化の実現が極めて重要な要因となるでしょう。
次回イベント情報
2月27日には、DX推進の集大成を目指すためのカンファレンスも予定されています。詳細な施策を見出すための貴重な機会です。参加希望の方は、下記リンクからお申し込みが可能です。
カンファレンスお申し込みはこちら
株式会社エイトレッドについて
株式会社エイトレッドは、総合的なワークフローシステムの提供を行う企業です。これまでに4,500社を超える企業においてペーパーレス化や業務効率化に貢献しています。公式サイトでは、さらに詳しい情報を掲載していますので、ぜひご覧ください。
エイトレッド公式サイト