ZREKが川崎市の中小企業DXモデルに採択、金属加工自動化に挑戦

ZREKが川崎市中小企業DXモデルに採択

最近、株式会社ZREK（ゼレック）は川崎市が推進する「令和7年度川崎市中小企業DXモデル開発支援事業」に選ばれ、業界の注目を集めています。本プロジェクトは、中小企業がデジタル技術を活用して新しいビジネスの創出や業務改革にチャレンジすることを目的としています。採択されることで、ZREKは最大300万円の経費支援と専門家の伴走支援を受け、実証開発を進めることになります。

川崎市中小企業DXモデルとは

川崎市が実施しているこの中小企業向けの支援事業は、地域の中小企業がデジタル技術を駆使して革新を図ることをサポートするものです。ZREKの取り組みは、金属加工分野におけるCNC旋盤操作の自動化という特化したプロジェクトで、職人の役割をAIとロボット技術で補完し、生産性向上を目指しています。

自動化に向けたZREKの挑戦

本プロジェクトの目玉は、「町工場特化型AIによる金属加工オートメーション」です。従来、協働ロボットによる旋盤操作には、生産性を下げるさまざまな課題がありました。時間のかかるワーク脱着や扉の開閉、切粉の除去といった作業がその一因です。しかし、ZREKは独自に開発したAI技術を通じて、これらの問題を解決することに成功しました。これにより、自動での無人稼働が実現し、業務効率を劇的に改善することが可能です。

省空間でのロボットソリューション

町工場に最適化されたロボットソリューションの開発も進行中です。川崎市内にある「タカツクラフト」という製造プラットフォームを活用し、設置が容易な架台や治具を設計しています。この取り組みは、中小企業にとっても負担の少ない自動化を可能にします。また、ソフトウェアの開発においては、ZREKの独自AIアルゴリズムを中心に、関連企業と連携しながらインフラ整備からフロントエンドの実装までを行います。

実用性を重視した実証プロジェクト

ZREKは川崎市内の精密金属加工会社である株式会社大矢製作所と連携し、実際の工場での実証を行います。職人の判断力や技術を取り込みながら、協働ロボットがCNC旋盤操作のノウハウを学んでいくことで、他の旋盤機に横展開することも目指しています。もちろん夜間の無人稼働も考慮されており、町工場における自律生産モデルを確立するための重要なステップとなります。