資本業務提携の概要と背景
2023年、東海東京フィナンシャル・ホールディングスの子会社である東海東京インベストメント株式会社(TTI)が、スタートアップデットファンドを専門に運営するSDFキャピタル株式会社との資本業務提携を結ぶことが発表されました。この基本合意は、スタートアップ支援の強化を目的とし、両社が持つ資源とノウハウを結集した取り組みとなります。
スタートアップ企業が資金調達を行う際、「スタートアップデット市場」が急速に注目されています。市場規模は拡大し、多くの企業が「デットファイナンス」を利用するようになっています。この流れには、資本コストの低減や株式の希薄化回避などのメリットがあるため、特に日本政府の「スタートアップ育成5ヶ年計画」が追い風となっています。
SDFキャピタルは、日本で初となる独立系スタートアップデットファンドとして2021年に設立され、これまでに72億円を運用し、27件の融資を実施しています。そのため、TTIとの提携はスタートアップ企業にとって大きな影響を与えると考えられています。
具体的な提携内容
TTIはSDFキャピタルに段階的に出資し、最終的にはSDFキャピタルの発行済株式33.5%を取得する見込みです。これにより、両社の協力が進むことでスタートアップデット市場のさらなる発展を目指していきます。
具体的な取り組みとしては、次の3つのヘッダーが掲げられています。
1.第2号ファンドへの出資協力
TTFGは、金融機関や富裕層ネットワークなどを活用し、SDFキャピタルが2026年に発足予定の第2号ファンドへの出資協力を行います。
2.新たな投資商品の検討
TTFGのお客様向けに新しい投資商品として、円建てプライベートデットファンドの創設や販売を進めることを検討しています。
3.全国展開による支援体制の構築
TTFGは、名古屋や東京だけでなく、全国のスタートアップに対する広範な資金調達支援を展開し、エクイティやスタートアップデットを駆使した資金調達から上場支援までを幅広くサポートします。
各社責任者からのコメント
資本業務提携について、TTIの代表取締役社長である落合雄介氏は、「この提携により、デットファイナンスとエクイティファイナンスを両立させた資金調達サービスを提供することができ、全国のスタートアップ企業への支援強化を図る」と語りました。
また、SDFキャピタルの福田拓実氏は、「この提携によって資金や人材、ネットワークの面で大きな飛躍を実現し、スタートアップ業界全体に貢献することを目指す」と述べています。
この提携が両社それぞれの成長を促進し、日本のスタートアップエコシステム全体にプラスの影響をもたらすことが期待されています。今後の展開に目が離せません。
会社概要
- - 東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社
所在地: 東京都中央区日本橋二丁目5番1号
設立: 1929年6月
URL:
https://www.tokaitokyo-fh.jp/
所在地: 東京都中央区新川一丁目17番21号茅場町ファーストビル9階
設立: 2006年4月
URL:
https://www.tokaitokyo-fh.jp/corporate/groups/ttinv/
所在地: 東京都品川区上大崎二丁目25-2新目黒東急ビル9階
設立: 2021年11月
URL:
https://www.sdf-capital.com/
このように、両社の提携は日本のスタートアップ界における新しい局面を迎えています。未来に向けた新しい一歩として、大きな可能性が秘められています。