未来工房と湯前町、「みらいの森 ゆのまえ」協定締結
株式会社未来工房と熊本県湯前町は、12月16日、熊本県庁にて「みらいの森 ゆのまえ」協定を締結しました。この協定は、熊本県が進める「企業・法人等との協働の森づくり」事業の一環として実現したもので、未来工房が湯前町の森林保全活動に貢献し、同時に熊本県産材を活用した家づくりを推進していくことを目的としています。
約25年の歴史、地域密着の姿勢
未来工房は1997年創業。福岡県久留米市に本社を置く建設会社です。これまで約25年にわたり、人吉・球磨エリアで生産された球磨杉を積極的に使用し、福岡県と佐賀県で多くの住宅を建設してきました。2024年7月には湯前木材事業協同組合に加盟。生産者と消費者の顔が見える関係性を築き、地域に根ざした家づくりを展開しています。
熊本県産材100%のモデルハウス
この協定締結により、未来工房はさらに熊本県産材への取り組みを強化。2025年1月11日には、熊本県合志市に、熊本県産材を100%使用したモデルハウスをオープン予定です。同モデルハウスは、未来工房が目指す「環境に配慮した、長く住み続けられる健康的な住宅」を体現する象徴的な存在となります。
「みらいの森 ゆのまえ」事業の概要
「みらいの森 ゆのまえ」は、湯前町町有林約1.54ヘクタールを対象とした森林保全プロジェクトです。協定期間は2025年4月1日から2030年3月31日までの5年間。未来工房は、植栽、獣害防護柵設置、下刈りなどの事業内容を通して、森林の維持・向上に貢献します。
協定締結式の様子
協定締結式には、湯前町長の長谷和人氏、未来工房代表取締役の金原望氏、そして熊本県知事の木村敬氏が参加。締結式では、各者から協定への想いや今後の展望が語られました。
金原氏は「この協定を通して、地域社会への貢献と持続可能な社会の実現に貢献していきたい」と力強く述べました。長谷町長は「未来工房との連携により、湯前町の豊かな自然を守り、次世代に引き継いでいけるよう尽力する」とコメント。木村知事も両者の取り組みを高く評価し、今後の発展に期待を寄せました。
未来工房の理念
未来工房は、創業以来「地球環境に配慮し、長寿命で健康に暮らせる建物を提供する」という理念を掲げています。無垢材を使用し、職人の技を活かした家づくりを行うだけでなく、適切な人工林の循環を促すため、全国の工務店が参加する木育イベントや子ども向け教材の制作にも取り組んでいます。
まとめ
今回の協定締結は、企業と地域社会が連携することで、環境保全と地域経済の活性化を同時に実現できることを示す好例です。未来工房と湯前町の取り組みは、日本の林業の未来を照らす一筋の光となるでしょう。今後、モデルハウスのオープンや具体的な事業展開にも注目が集まりそうです。