アスエネが台湾iPASSと手を組み脱炭素ソリューションを強化へ

アスエネとiPASSが進める脱炭素ソリューション

東京都港区を本拠地とするアスエネ株式会社は、台湾の高雄市に拠点を持つ交通ICカード事業者iPASSと脱炭素経営を推進するための業務提携（MoU）を締結しました。この提携は、台湾市場における2030年までの環境規制強化を視野に、企業の持続可能な組織の形成を支援することを目的としており、両社の共同の未来への一歩を示しています。

MoU締結の背景

現在、台湾では脱炭素経営を巡る法制度が整備されており、2026年からは資本金50億台湾ドル以上の企業が温室効果ガスの排出量を開示することが求められます。このような背景から、アスエネは新しい規制に即したサステナブルなビジネスモデルを実現するため、iPASSとの連携を重視しています。特に、Scope3に関連する排出量の管理は多くの企業にとって大きな課題であるため、一次データの収集と解析を一緒に進めることで、具体的な解決策を提供していきます。

iPASSの特色と役割

iPASSは、台湾国内で累計2,700万枚以上の交通系ICカードを発行し、公共交通機関と連携したプラットフォームを展開しています。これにより、企業が必要な移動データを提供し、通勤や出張における排出量の算定を容易にすることが可能になります。この関連データは、企業がサステナブルな経営を実現するための重要な資源となるでしょう。

提携内容の詳細

今回の業務提携に基づき、アスエネの提供するCO2排出量見える化、削減、報告のためのクラウドサービス「ASUENE」と、iPASSが保有する通勤・移動データを組み合わせることで、企業の脱炭素経営を総合的に支援することができます。これにより、企業は持続可能な経営の促進だけでなく、環境規制に適応した運営が可能になります。

会社概要とサービスの紹介

アスエネは、CO2の排出量を分かりやすく算出するサービス「ASUENE」を展開し、環境問題への対応を行っています。さらに、ESG評価クラウドサービスや、GX・ESG人材特化型転職プラットフォームなど、多岐にわたるサービスを提供しています。気候変動の影響を軽減するための高度なコンサルティングに加え、サプライチェーン全体を考慮した排出量の報告を支援しています。

今後の展望

アスエネとiPASSの提携は、単なる業務提携に留まらず、台湾南部の製造・流通業を中心とした新たな市場の開拓にもつながると考えられています。両社が持つ顧客ネットワークを生かし、より多くの企業に脱炭素戦略を根付かせることで、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されます。この取り組みは、地域社会全体の環境負荷を軽減する一助となることでしょう。