2025年の「今年の一皿®」に選ばれたのは、「お米グルメ」です。この発表は、株式会社ぐるなびが主催するイベントで、毎年の日本の文化や世相を反映した象徴的な料理が選ばれます。今年のテーマが「お米グルメ」とされた理由は、私たちの主食である米の重要性が再認識され、また、備蓄米を利用する新しいアイデアが提案されているからです。
発表会では、特別ゲストに小池精米店の三代目店主である小池理雄氏が登壇しました。彼は自身がお米に関わって20年近くになることを振り返り、この栄誉ある賞を受け取ることができたことに感謝の気持ちを表明しました。記念品として贈られた「野老組市松紋様皿 有田焼2025」は、デザイナーの野老朝雄氏によるもので、そのデザインには多様な組み合わせを楽しむことができる市松模様が施されています。
発表会ではさらに、特別なトークセッションも実施されました。小池氏や、米・食味鑑定士の柏木智帆氏、農事組合法人おきすの森脇康博氏が参加し、「お米グルメ」についての今年の流れや今後の展望についてお話ししました。
小池氏は2025年を振り返り、「米の価格が高騰する中で、米が当然ではないことに気が付かされた」と述べ、食への関心の高まりを感じています。また、森脇氏は、島根県の営農において高温耐性のある安全な米作りを目指してきたことを語り、柏木氏は、炊飯器のスイッチを押すだけだった従来の米の炊き方から、美味しく食べるための意識の変化が見られるようになったと語りました。
今後の展望について、森脇氏は高温対策や環境に優しい農業の重要性を訴え、柏木氏は多様な食べ方が食卓に上る機会を増やしていきたいと願っていると述べました。小池氏は飲食店でもお米への意識が高まりつつあり、お米の魅力を消費者に伝えることの重要性を強調しました。
「今年の一皿」とは、毎年の世相を映し出し、日本の食文化の進化につながるべく、優れた食を選出し発表するイベントであり、2025年も多彩なお米の魅力が今後の家庭の食卓に広がることが期待されています。主催者のぐるなびは、「食でつなぐ。人を満たす。」という姿勢を持ち、国内外に日本の食文化を発信し続けています。
この発表会を通じて、今後のお米の新しい楽しみ方や、米を取り巻く文化の発展に期待が高まります。