三菱重工冷熱が優良省エネルギー設備顕彰の奨励賞を獲得
三菱重工冷熱株式会社が、2023年に開催された「第42回優良省エネルギー設備顕彰」で奨励賞を受賞しました。この表彰は、省エネルギー技術の実績を広く認めるもので、三菱重工冷熱は2021年から5年連続で受賞という重圧な成果を収めています。今回は、老朽化した冷蔵倉庫の冷却設備を省エネルギー化した実績が評価されました。
C-puzzle80の導入
受賞の要因は、最新機種「C-puzzle80」による冷凍冷蔵コンデンシングユニットの導入です。これにより、CO2冷媒を用いた効果的な冷却が実現され、電力消費やCO2排出の削減に成功しました。特に、既存設備を稼働させながらの改修が評価されています。
冷蔵倉庫はカネフジ冷蔵株式会社が約30年前に建設したもので、既存の冷却システムの効率的な運用を考慮しながら、施工を行いました。その結果、施工後には電力量の11.3%削減と年31.95トンのCO2排出削減が達成されました。
独自の技術と工夫
C-puzzle80の導入に際し、三菱重工冷熱はさまざまな工夫を凝らしました。まず、冷蔵倉庫の運用状況を詳細に分析し、必要な冷却能力を合理的に算定。これにより、冷凍機と冷却器の設置数を削減しました。また、冷却器とダクトの性能を見直すことで、保管食品が冷気で乾燥するのを防ぎつつ、動力の低減も実現しています。
最新の制御技術も導入されています。従来の電力デマンド制御に加え、電力平準化制御を組み合わせることで、冷凍機と冷却器の稼働数を自動で調整。これにより省エネを実現し、製品の安定稼働も確保しました。
多用途での展開
C-puzzleシリーズは、10馬力から80馬力に対応し、多様な外気温度で運用可能です。特にC-puzzle80は、冷凍冷蔵倉庫だけでなく、様々な冷却ニーズに対応できる柔軟性があります。さらに、各機種は高圧ガス保安法の規制を受けないため、導入が容易です。
環境への取り組み
三菱重工冷熱は、持続可能な未来を見据え、カーボンニュートラル社会の実現に向けて積極的に取り組んでいます。顧客のニーズに真摯に向き合いながら、革新的な省エネルギー技術の開発に注力していくとのことです。
このように、三菱重工冷熱の取り組みは単なる設備の更新に留まらず、環境やコスト面でも持続可能なソリューションを提供していることが示されています。今後の展開にも期待が高まります。