大分大学がAI教育の試験導入を開始
大分県大分市に位置する大分大学経済学部は、新たなAI教育として「AIミネルバNovice」を試験的に導入しました。このプログラムは、学部生に向けた初級のAI教育を目指し、基礎経済分析セミナーの授業内で行われます。この導入の背後には、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所のサポートと、産学連携の取り組みが見えています。
高見教授の思い
経済学部の高見博之教授は、「学生に必要なデータ収集や分析の能力を身につけるための第一歩として、AIが役立つ」と彼の考えを述べています。日本の経済社会には多くの課題が存在しますが、AIを利用することで、学生たちはその解決策を現実的に学ぶことができると信じています。これにより、彼らは公的部門や民間企業での企画立案能力を育成していくことが期待されています。
AI教育の背景
「AIミネルバNovice」の導入は、県内でのAI教育の普及を目指すプロジェクトの一環として実現しました。おおいたAIテクノロジーセンターのプロジェクトマネージャー、工藤氏は、デジタルスキルを持つ若い人材が未来の経済を支えていく重要性を語ります。彼は「AI教育を受けた学生が県内企業の競争力を高めることに寄与し、新たな価値を創造する手助けとなる」と信じています。
講義の初回の様子
試験導入の初回講義は2023年10月17日に行われ、経済学部の1・2年生42名が受講しました。この講義では、AIに関する基礎知識をカバーする内容が組まれ、特にデータの重要性や深層学習について学ぶことができました。また、対話型生成AIを使った体験も盛り込まれ、学生たちの理解を深める狙いがあります。
受講生の感想
受講生の中には、「実際にAIを使うことができたので、90分があっという間に感じた」という声や、「AIの存在を身近に感じることができ、もっと学びたいと思った」といったポジティブな反応が見受けられました。高見教授自身も、AIの利用者としての注意点を含んだ実践的な内容に満足感を示し、今後の授業に活かす意欲を見せています。
AIミネルバの特長
「AIミネルバNovice」は、AIを利用したビジネス展開を目指す人材を育成するためにデザインされた教育プログラムです。この講座では、画像認識や自然言語処理、深層学習といった基礎技術を分かりやすく学ぶことができ、体験を通じて理解を深めることが狙いです。
今後の展望
大分大学でのAI教育は今後も続き、2024年には次回の講義が予定されています。新たなカリキュラムを通じて、さらに多くの学生がAIに関する知識を深め、ビジネスの現場で活躍できるスキルを身につける機会が提供されるでしょう。
まとめ
大分大学経済学部の試験導入は、AI教育の重要性を再認識させるものであり、今後の文理を問わないデジタルスキルの普及に繋がることが期待されています。県内企業や学生たちがこの新しい取り組みにどのように反応していくのか、今後の進展に注目です。