IoT活用とセキュリティ
2020-11-04 14:10:09

国内企業のIoT活用とサイバーセキュリティ対策の現状と課題

国内企業のIoT活用とサイバーセキュリティ対策の現状



パロアルトネットワークス株式会社は、国内企業のIoT(モノのインターネット)およびOT(産業システムの運用・制御技術)デバイスの活用状況とサイバーセキュリティ対策の実態を明らかにするため、468名の意思決定者と実務従事者を対象とした専門調査「IoT/OTサイバーセキュリティジャパンサーベイ2020年版」を実施しました。調査の結果、実に約6割の企業が業務効率化を目的にIoTデバイスの活用を進め、今後もその投資は増加すると見込まれています。

IoTデバイスの現状



調査結果によれば、61.0%の企業がすでにIoTデバイスを活用していると回答しました。具体的な活用目的は「業務効率化・最適化」(63.7%)、「既存ビジネスの強化」(48.9%)、「コスト削減」(37.0%)が上位に挙げられています。この状況から、企業がデジタルトランスフォーメーションを進める中で、IoTの採用が広がっていることが明確にわかります。また、81.8%が今後もIoTデバイスの数が増加する見通しも持っており、IoTの活用が加速することが期待されています。

サイバー攻撃とその影響



一方で、ビジネスにおけるIoT/OTデバイスの重要度が高まる中、約半数の企業が実際にサイバー攻撃による被害を経験しています。被害の内容としては、「マルウェア感染」(27.0%)、「不正操作・誤操作」(23.3%)が多く、特に製造業では「システム停止」が大きな影響を及ぼしています。これがビジネスの中断や生産活動に深刻な支障をきたす可能性があることから、企業による早急な対策が求められます。

セキュリティ対策の現状



調査の中で興味深い点は、IoT/OTデバイスのセキュリティがIT部門に移管される傾向が見られることです。IoTデバイスとOTデバイスに関するセキュリティの管轄が、双方とも50%を超え、業務部門からIT部門主導へのシフトが進んでいます。しかし、すべてのデバイスを可視化できている企業はわずか30%にとどまります。この可視化が進まないことで、脆弱なデバイスが企業の情報システムに侵入するリスクが増しています。

課題と展望



調査結果からは、78.5%の企業がIoT/OTデバイスのセキュリティ対策に課題を抱えていることもわかりました。デバイスの多さや種類の広がり、ITネットワークとの連携がその主な理由です。この状況を受け、企業ではより一層のネットワーク全体での可視性の向上と防御の強化が求められています。

結論



IoTデバイスの導入が進む国内企業の現状は、業務の効率化やコスト削減に寄与する一方で、深刻なサイバー攻撃のリスクにさらされています。今後、セキュリティ対策の強化と企業全体での協力が不可欠であり、IoT技術を安全に取り入れるための舵取りが急務となります。さらに詳しい調査レポートは、パロアルトネットワークスの公式サイトからダウンロード可能です。

調査の詳細は、こちらのリンクから確認できます。

会社情報

会社名
パロアルトネットワークス株式会社
住所
東京都千代田区内幸町2丁目1番6号日比谷パークフロント15階
電話番号

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