キャッシュレス派と現金派の消費行動に関する実態
ビザ・ワールドワイド・ジャパンが47%の増加を見せるクレジットカード・デビットカード利用者に関する最新の調査結果を発表しました。この調査は、全国の15歳から79歳の11,538人を対象に行われ、キャッシュレス決済と現金決済の使用状況や意識の違いが浮き彫りになりました。
キャッシュレス派の傾向
調査結果によると、キャッシュレス派は全体の71%に達し、特に関東や近畿といった大都市圏でその傾向が顕著です。都市部では、キャッシュレス決済のインフラが整備されており、利用しやすさが意識されていると考えられます。さらに、60代以上のキャッシュレス派の割合は75%に達し、高齢者層でもこの傾向は明らかです。
また、キャッシュレス派の74%が節約意識が高まっていると答えており、その方法も「ポイント還元や割引のある決済」を利用することが中心となっています。彼らはお得な情報の活用を積極的に行い、効率的にお金を使おうとしている姿勢が伺えます。
現金派は異なる動機
対して現金派は66%と、全国平均に比べて低めの結果となりました。特に四国地方においては現金派が多く、キャッシュレス派は全国平均よりも低い値を示しました。現金派は「外食控え」や「自炊」を主要な節約方法とし、支出を抑えることに重きを置いています。この姿勢からは、支出をしない手段を選ぶことで心理的な安心感を求めている様子が浮かび上がります。
ATM利用の減少
ATMから現金を引き出す頻度は両派とも減少しています。キャッシュレス派では女性20代の減少率が特に顕著で、現金を引き出す必要性が低下していることが見て取れます。この背景には、彼女たちがクレジットカードやデビットカードにシフトしていることが影響していると考えられます。
現金派も同様に、利用機会の減少が見受けられますが、中には「現金を持ち歩くのが怖くなった」という心理的不安を理由に挙げる人もおり、防犯意識の高まりが影響しています。
時間の使い方
また、時間の有効活用においても、キャッシュレス派は92%が「金融機関をネット利用している」と回答したのに対し、現金派は53%とその差は大きく、特に40-50代の男性層にその傾向が顕著でした。これにより、キャッシュレス派が効率重視の傾向にあることが示されています。
無人レジの利用
キャッシュレス派は無人レジの利用に対し、特に女性若年層で高い支持を得ており、こうした技術の進化に迅速に対応していることが分かります。便利さを求める消費者のニーズに対応した新たな商業環境が生まれつつある中、今後のキャッシュレス決済の進展が期待されます。
今後の展望
Visaとしては、全国どこでも安心・安全な決済サービスを提供するため、継続的に取り組んでいく意向を表明しています。日本の経済活動や消費者行動の変化に応じたサービスの進化が、今後ますます重要になってくるでしょう。
この調査から見えるキャッシュレス文化の浸透と消費者行動の変化に、私たちはどう向き合っていくべきか。今後のさらなる調査と実態に基づいた戦略が求められる時代に突入しています。