持続可能な未来を提案する「オフグリッドな我が家」
東京都東村山市に位置する「オフグリッドな我が家」が、2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この住宅は株式会社カメプランが手がけ、自ら住む住宅としても注目を集めています。限られた敷地面積において、エネルギー自給と居住性の向上を見事に両立させた点が評価され、特に持続可能な暮らしを実現するお手本的な存在となっています。
プロジェクトの背景とビジョン
地球温暖化やエネルギー価格の高騰は、現代の住宅において重要な課題です。これらの問題に対し、カメプランは「自立した暮らし」を追求するプロジェクトを始動させました。この住宅は、自然エネルギーを活用して都市部でも自立的な生活が可能であるかどうかを検討する過程で誕生しました。
住宅の特徴
「オフグリッドな我が家」は、太陽光発電システム6.13kWと蓄電池14.9kWhを備えており、2024年度には年間の電力自給率が96.4%に達する見込みです。この高い自給率を実現するために、
1.
高断熱・高性能設計: HEAT20 G3規格に準じた断熱等級7を実現し、UA値が0.24 W/m²Kという高性能を誇ります。これにより、従来の一般家庭と比較して年間の電力消費量を47%も削減しています。
2.
独自のシミュレーション: 生活スタイルに応じたエネルギーの最適設計を実施し、快適な居住空間を保ちながらエネルギー効率を最大限に引き上げています。
3.
実証住宅としての運用: 設計者自身が住宅に住むことにより、リアルタイムでデータを収集・発信し、都市型オフグリッドのモデルを示します。
安全で安心な家づくり
さらに、使用されている材料には天然素材が多く含まれ、化学物質の使用を抑えた点も安心です。このような取り組みは、ただエネルギー効率が良いだけでなく、居住者の健康や環境負荷にも配慮した住宅づくりを実現しています。
受賞の理由
グッドデザイン賞の審査員からは、エネルギー自給を実現するための工夫や設計姿勢が高く評価されています。具体的には、省エネ技術による断熱や通風の工夫、太陽光発電の取り入れ方が挙げられ、定量的なデータに基づいた設計が、今後の住宅開発の方向性を示すものとして期待されています。
未来への展望
今後、カメプランはこの住宅の知見を地域全体に還元し、「電気を買わない暮らし」を実現するための具体的なモデルを構築していくことを目指しています。P2P電力取引や地域内でのマイクログリッドの連携も視野に入れ、住民全体での脱炭素社会を意識した取り組みを広げていく考えです。
受賞記念オープンハウスのご案内
この受賞を記念して、
10月25日(土)・26日(日)の2日間、特別オープンハウスが開催されます。実際の住宅を体験できる貴重な機会で、エネルギー自給の仕組みや快適性を感じることができます。設計者によるトークも予定されており、家づくりに興味がある方は是非参加してみてください。詳細や予約はカメプランの公式サイトから確認できます。
東京都東村山市で、新たな住まいの形を感じてみませんか?