スポーツと地域貢献の新たな取り組み
笹川スポーツ財団(SSF)は2024年度から、スポーツを通じて地域社会の課題を解決する「アクティブシティ推進事業」をスタートさせます。このたび、香川県丸亀市との連携協定を締結したことにより、地域スポーツや市民参加の促進が期待されています。
アクティブシティ推進事業とは
「アクティブシティ」とは2005年にイギリス・リバプール市が提唱した概念で、住民の健康促進や地域課題の解決を目的としたまちづくりの方法です。SSFはこの考えを日本に取り入れ、スポーツを通じて地域のウェルビーイング向上を目指す活動を行っています。
丸亀市との連携の背景
丸亀市はSSFが主催したチャレンジデーに参加してきた自治体であり、スポーツを活用したまちづくりに積極的です。地域課題を抱える丸亀市とスポーツを活用した施策を進めたいSSFの意図が合致し、今回の連携協定が締結されました。これにより地域スポーツの課題を解決するため、具体的な取り組みが進められる予定です。
連携協力事項
締結された協定では、以下の五つの協力が定められています。
1. スポーツを中心に据えたアクティブなまちづくりのための官民連携プラットフォームの運営
2. 丸亀市の社会課題解決に寄与するスポーツプログラムの開発
3. 市民の参画を促進するための協働の推進
4. 丸亀市におけるスポーツ施策の推進
5. 地域の社会課題解決に必要な取り組み
官民連携プラットフォームの設置
本協定の中核的な取り組みとして、丸亀市アクティブシティ推進プラットフォームが設置されます。このプラットフォームでは、行政機関や民間団体が協力し、情報共有や新しい試みを創出する場が提供されます。最初のテーマは、スポーツ、こども、地域づくりの三つです。具体的には、香川丸亀国際ハーフマラソンの活性化、こどもの育成支援、コミュニティの活性化を目指します。
アクティブシティ推進事業の全体像
- - アクティブシティ推進プラットフォーム:官民のスポーツ関係者が集まり、地域課題解決に向けた活動に取り組むプラットフォーム。
- - ACフェロー育成プログラム:地域でスポーツによるまちづくりに関わる人材を育成する研修プログラム。
- - ミライのスポーツ事業共創プログラム:社会課題解決に資するプログラムを自治体とSSFが共に開発します。
- - ACカンファレンス:取り組みの成果を共有し、成功事例を他の自治体に広める場。
- - SSFアクティブチャレンジ:住民が参加できるスポーツイベントを通じて地域とつながる新たなプログラム。
2025年に向けて
丸亀市とSSFの連携によって、アクティブシティの実現は加速する見込みです。市民一人ひとりが自らの健康や地域課題に向き合い、共に解決策を考える場が整備されることで、より良い地域社会が形成されていくでしょう。今後、SSFは連携を希望する自治体を募り、アクティブシティのネットワークを広げていく方針です。
いよいよ、スポーツを通じた新たなまちづくりの幕が開けます。丸亀市の取り組みが全国に広がることを期待したいものです。