参院選後の世論調査、与党への批判高まる結果に

参院選後の情勢分析

2023年7月20日、参議院選挙が行われ、その結果として自民党と公明党による与党の獲得議席は計47に止まり、全体の過半数である125議席には及ばなかった。この結果を受け、紀尾井町戦略研究所株式会社（KSI）によるオンライン調査が実施され、全国の18歳以上の1,000人を対象に意見が集められた。その結果、与党の過半数割れが国民にどのように受け止められているのかが明らかとなった。

調査結果の概観

1. 与党過半数割れの評価
参院選の結果について、62.7％が「よかったと思う」と回答し、わずか13.0％が「よくなかった」とメッセージを発信している。これまで与党に対する強い支持が寄せられていた時期を考慮すると、この結果は国民の意見が大きく変化していることを示唆している。

2. 石破首相と森山幹事長の退陣要請
石破茂首相について、「退陣すべきだと思う」との意見が56.9％を占めることとなり、自民党の森山裕幹事長も同様に63.1％の回答者が「辞任すべきだと思う」と回答した。このトレンドは、多くの国民が現在の政権に対する不満を抱えていることを示している。過去数年間の政治問題や課題への適切な対応を求める声が背景にあると考えられる。

3. 衆院選についての意見
調査では、衆議院の早期解散についても質問が行われ、42.3％が「早期に解散すべきだと思う」と答え、36.9％は「早期に解散すべきでない」と反応した。政権の安定性に懸念を感じている国民が多く、早急な改善を望んでいることがうかがえる。

4. 消費税減税の意見
物価高対策に関して、66.7％の回答者が「消費税を減税すべきである」と考えており、これは政権にとって大きな課題となるだろう。与党は給付金支給を提唱する一方で、野党は消費税減税を唱え、政策の選択肢が問われている。

5. 政権交代の可能性
調査では、「野党連立政権をつくり政権交代するのが良い」とする意見が24.4％で最も多く、自公連立政権の維持を望む意見は19.5％にとどまった。これにより、多くの国民が新しい政治の形を模索している態度が浮き彫りとなった。

結論

参議院選後の調査結果は、政治に対する国民の関心と不満が高まっていることを示している。これにより、石破首相や自民党幹部への退陣要請や消費税減税の必要性が浮き彫りになっており、今後の政治環境の変化が予見される。KSIはこの結果を通じて、新たな政治的課題や国民の声に耳を傾け、しっかりとした対応を求めていく姿勢を保っていく必要があるだろう。