新潟発、AIを活用した働き方再設計プロジェクト始動

新潟からの挑戦:『Re:Work.AI』始動

2025年7月、オーエムネットワーク株式会社が新たに発表したプロジェクト『Re:Work.AI』は、生成AIと自動化技術を駆使して働き方を変革しようとしています。このプロジェクトの中心的なテーマは、「働き方の再設計」にあり、業務の負担を軽減しながら、社員がより創造的な仕事に集中できる環境の構築を目指しています。

プロジェクトの理念

プロジェクトのロゴには、「再設計（Redesign）」を象徴するアルファベットの「R」が採用されています。まるみの部分は“人”を、直線の部分は“AI”を示し、両者の調和くによって新しい働き方の在り方を提案することを意図しています。また、「R」を傾けて矢印の形にすることで、進むべき方向性を示し、このプロジェクトへの強いコミットメントを表しています。

IT人材不足の現状

企業が直面している課題の一つが、IT人材の獲得の難しさです。特に、急速に変わるテクノロジー環境に対応できる人材を求める声が高まっています。このような背景からも、同プロジェクトは全社的な変革の一環として実施されており、業務の効率化と個々の創造性の向上を同時に図ることを目指しています。

AIによる業務の質の向上

『Re:Work.AI』の主な狙いは、「面倒な業務はAIに任せて、楽しい仕事に集中する」という新しい働き方の価値観を実現することです。具体的には、繰り返しの作業やデータ整理、顧客対応などに生成AIや自動化ツールを活用し、社員がより付加価値の高い業務に専念できるような環境を整備します。このプロジェクトを通じて、「AIは脅威ではなく、私たちの可能性を広げるパートナーである」という位置づけを明確にしています。

業務効率化の成果

すでに具体的な成果が現れ始めており、たとえば開発部門ではコーディング作業の年間時間を約7,200時間削減できる試算です。また、カスタマーサポート部門では請求書の自動発行や問い合わせへのAI応答の導入を進め、実際に業務に「余白が生まれた」という声も聞こえてきます。

AIリテラシーの向上に向けた教育

さらに、同社では全社員を対象に段階的なAIリテラシー教育を計画しています。基礎編ではAIの基本知識、応用編ではプロンプト設計やノーコードツール演習、実践編では実データを用いた可行性証明（PoC）の演習も行われる予定です。この教育により、2027年までに全社員の70％を「AI実践者」にリスキリングすることが目標とされています。

専門組織の立ち上げ

さらに、2025年10月にはAI活用を専門に支援する新組織の設立も予定されており、これによりAIを企業文化として定着させる取り組みが加速することが期待されています。

地域から全国へ

オーエムネットワークは新潟に本社を置く地方企業でありながら、国内トップシェアを誇る業務システムを展開しています。今後も、生成AIを駆使した新しい働き方のモデルを確立することで、他の地域や業界にも影響を与えることが期待されています。これこそが、地方発のAI実装モデルとしての挑戦なのです。

このプロジェクトは、将来的に多くの企業の働き方に新しい風を吹き込むことでしょう。オーエムネットワークの挑戦に注目が集まっています。