日本酒『KATARU HOTARU(語蛍)』が語る自然との共生
三重県大台町にある元坂酒造が、手がける日本酒『KATARU HOTARU(語蛍)』が、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSにてデザイン部門のブロンズ賞を受賞しました。この日本酒は、ホタルが生息する清らかな水によって生み出されており、その年に初めて観察されたホタルの出現日がラベルに刻印されています。つまり、『語蛍』はホタルが選んだ水そのもので作られているのです。
ホタルは、清浄な水質を求める生き物であり、このことは酒の品質に密接に関連しています。元坂酒造が拠点とする宮川は、その美しい流れと豊かな自然環境が守られている証でもあります。『KATARU HOTARU』は、その土地の独特な風味を持ちながら、ホタルが育つ環境を提供することから生まれたのです。
売上の一部が地域保全へ
この特別な日本酒の販売が進む中、元坂酒造の取り組みは単なる酒造りにとどまりません。『語蛍』の売上の一部、具体的には1本あたり150円が、大台町の宮川の水質保全活動に充てられます。これは、持続可能な環境を未来へ残すための重要な施策であり、地域の美しい風景や自然を後世へ語り継ぐ活動でもあります。日本酒を味わうことで、飲み手自身もその保全に貢献できるという、実にユニークな価値を提供しているのです。
自然との共生を求めた酒造り
元坂酒造の専務取締役である元坂新平氏は、酒造りが工業的な側面からの脱却を目指していることを強調しています。彼は、機械に依存せず自然の恵みを大切にし、その年の天候や降水量に応じた自然な造りを心がけています。最終的には、ホタルの生息地域が酒の品質を保証し、その売上が地域の水質保全活動を支えるという、自然との共生を体現した商品として『語蛍』は存在しています。
「私たちの酒造りは、地域の風景と密接に結びついています。ホタルの存在は、私たちの酒がどれほど良い品質を保っているかの証明でもあるのです。私たちは、こうした活動を通じて『語蛍』を知ってもらい、宮川の原風景とその味わいを守りたい」と元坂氏は語ります。
製品情報と購入方法
『語蛍』は、720mlで販売価格が税込みで¥4,800です。公式ECサイトからの購入が可能となっており、2024年6月21日(金)から販売開始予定です。これを通じて、ホタルや清らかな水、さらにその土地に息づく文化を感じながら、特別な日本酒を手に取ることができます。
元坂酒造公式サイトでは、更なる詳細情報や地域保全活動について確認することができます。また、製品に関する最新情報は公式SNSでも随時発信されています。
元坂酒造の紹介
1805年に創業した元坂酒造は、「グラス一杯の煌めきよりも、一晩の安らぎを」をコンセプトに、地元の農業と結びついた日常的なお酒を目指しています。自社の田圃で米を作り、その米を使用した日本酒にこだわり、三重県の原材料を活用しています。代表銘柄として「酒屋八兵衛」や「KINO」などがあり、地域の特色を大切にした製品を展開しています。
自然の恵みを受け取った『KATARU HOTARU(語蛍)』を通じて、日本の美しい自然を守る活動にぜひご参加ください。