保育士採用難が深刻化
2025-02-06 15:44:59

全国に広がる保育士採用難、過去最大の深刻化。新たな課題とは?

全国の保育士採用難が深刻化



株式会社コドモンが実施した調査によれば、全国の保育施設での保育士の採用が年々厳しくなってきていることが明らかになりました。調査期間は2024年11月20日から12月17日までで、455件の有効回答が得られました。

保育士不足の現状



調査の結果、日本の保育施設における保育士の充足状況については、なんと66.7%の施設が「不足している」と回答しました。「充足している」との回答は33.2%に留まり、約2倍の差がついています。この数値は、保育士不足がますます深刻化していることを示しています。

採用難の背景



また、保育士の採用についての現況を尋ねたところ、64.8%の施設が「採用しにくくなっている」と回答し、前回調査から12.6ポイントの大幅増を記録しました。この傾向は例年続いていますが、特に幼稚園や私立認可保育園では「採用しづらい」と感じる施設が多いという結果が得られました。

失敗事例の増加



さらに、66.6%の施設が過去3年間に保育士の採用において「失敗した」と回答しました。具体的には早期退職やトラブルなどが報告されており、採用がうまくいかない状況が定着している様子が伺えます。

採用スケジュールの遅延



2024年度の保育士採用人数については、最も多くの施設が「2〜5人」を予定していると答えていますが、38.7%の施設が「スケジュール通りに進んでいる」とした一方、37.8%は「遅れた」と感じており、ほぼ拮抗した結果となりました。

どうやって採用を進めるか



採用がスムーズに進んでいると回答した施設は、養成校との連携を積極的に行っている傾向がありました。「紹介依頼を養成校に積極的に行った」との回答が19.3%、実習生を受け入れたという結果が18.7%を占めています。

逆に採用が思うように進まない施設では、最も多く挙げられる理由が「忙しさで対応する余裕がなかった」というもので、22.0%の施設がこの回答を選びました。この結果から見ても、業務が多忙であるために採用に注力できていない実情が浮き彫りになっています。

求人の流れと課題



求職者の応募ルートにおいては、「学校に提出している求人票」が30.9%と最も多く、一方で「ハローワーク」は前年から16.6ポイントの減少を見せ、「人材紹介」も21.1ポイント減少し、中途採用に影響を及ぼしていることが明らかになりました。このような応募ルートの減少は、採用難をさらに助長している可能性があります。

結論



調査を通じて明らかになったのは、保育士の採用が困難を極めているということです。これは単に求人が少ないというだけではなく、保育施設が抱えている忙しさや採用戦略の見直しが求められている背景に起因しています。今後は、求職者に対して施設の魅力をいかにして伝えられるかが、各施設にとっての新たな課題となりそうです。このような現状を打破するためには、業務の効率化や労働環境の改善が急務とされるでしょう。

会社情報

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株式会社コドモン
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