新しい流通モデル
2025-07-15 09:51:47

宇和島市発、地域と都市をつなぐ新しい流通モデル「手ぶら経済」とは

宇和島市発、地域と都市をつなぐ新しい流通モデル「手ぶら経済」とは



愛媛県宇和島市の株式会社空庵が、観光や教育、起業支援を通じて地域の創生に取り組んでいます。この会社は、2025年7月下旬に東京都内で「体験型デジタル物産展」を開催することを発表しました。このイベントでは、地域と都市を結ぶ新たな購買体験が提供される予定です。

空庵が手がけてきた観光事業や地域企業家育成の取り組みをさらに進め、地域産業の再設計を目的としたこのプロジェクトには、食品ロスや防災、一次産業の再生といった社会的課題の解決も意識されています。特に「手ぶら経済」をテーマにしたこのイベントは、多くの人にとって新しい発見の場となることが期待されています。

手ぶら経済と進化した物産展の形



従来の物産展では、参加する生産者や事業者が誰に商品が売れたのかを知ることが難しく、リピート購入やコミュニケーションの機会も限定されていました。これに対し、「体験型デジタル物産展」では、EC機能とチェックイン機能を組み込むことで、参加者と地域のサプライヤーを直接つなげられる仕組みが導入されます。

来場者は会場で商品の魅力を体験しながら、その場でスマートフォンを通じてキャッシュレスでEC注文を行うことができます。この新しいモデルでは、商品は後日自宅に配送されるため、来場者は手ぶらで参加することが可能です。展示するのはサンプル品のみで、輸送や在庫管理のコストも大幅に削減されることから、全国各地で小規模な物産展を開く柔軟なモデルとなるのです。

地域イノベーションの拡大



今回の物産展では、道の駅「きさいや広場」との連携が行われ、地元の特産品を中心に商品が展示されます。また、空庵は新たに「防災×食品ロス」の取り組みとして、廃棄されがちなジビエや耕作放棄地で栽培された大豆を使い、おいしい防災備蓄食品の試作品を用意しています。これにより、地域に根差した取り組みが促進されることが期待されます。

さらに、宇和島市内の地域イノベーション拠点「ビーチビレッジ石応」では、株式会社JSOLとの共創によるアグリツーリズムや体験ツアーが実施される予定で、地域事業の映像が展示されることも計画されています。

イベントの詳細



このイベントは、次の2つの会場で開催されます。
  • - 第1回:青山ファーマーズマーケット
開催日:2025年7月27日(日)
時間:10:00-16:00
会場:国際連合大学前広場(東京都渋谷区神宮前5-53-70)

  • - 第2回:日鉄興和不動産・興和一橋ビル
開催日:2025年7月30日(水)~31日(木)
時間:11:00~16:00
会場:東京都千代田区神田錦町3-7-1 興和一橋ビル 地下3階

両会場では、先着で宇和島の特産品のプレゼントや、木屋旅館のペア宿泊券が当たる抽選イベントも開催されるとあり、多くの来場者の参加が期待されます。

地域企業の声



プロジェクトに関与する各企業は、その意義を語ります。株式会社JSOLの三尾部長は、「地域資源の循環や防災備蓄のあり方について、事業モデル設計の段階から対話を重ねてきた。イベントが持続可能なモデルの実現につながると信じています。」と述べています。

また、ネットイヤーグループの森下副部長は、「ファームウォーズのようなイベントで地域間の連携が生まれることを期待しています。」と話し、地域のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する期待も寄せています。

宇和島市の岡原市長も「道の駅『きさいや広場』を起点に、新たな地域の魅力を発信するチャンスです。」と意気込む言葉を残しました。

このように、地域と都市をつなぐ新しい流通モデルは、地域産業や地域活性化に向けた大きな可能性を秘めていると言えます。今後の展開に期待が高まります。


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会社情報

会社名
株式会社空庵
住所
愛媛県宇和島市石応1616ビーチビレッジ石応(旧石応小学校)
電話番号

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