現役医師が開発した在宅医療連携アプリ『ざいる』
日本は急速に高齢化が進んでおり、2025年には団塊の世代が75歳以上となり、医療供給体制に大きな影響を及ぼすことが予想されています。これを現行の医療体制で乗り切るためには、在宅での医療提供の強化が求められます。その一環として、現役医師たちが手掛けた医療介護連携アプリ『ざいる』が登場しました。
アプリ開発の背景
『ざいる』の開発背景には、2025年に直面する医療供給の逼迫が存在します。国は在宅病床を増やし、訪問診療や訪問看護を推進していますが、それに伴って複数の事業所間の円滑なコミュニケーションが課題となっています。これにより、患者に対する医療サービスの質が低下する恐れがあります。
医療現場では、従来の電話やFAX、書面での情報交換が中心となっており、効率的とは言えない状況です。そこで、現場の医師たちが求めていたのは、各職種が日常的に行っている診療や介入内容を『見える化』できる手段でした。このようなニーズを受けて、『ざいる』は開発されることとなりました。
『ざいる』の4つの機能
『ざいる』は医療と介護の多職種連携を強化するために、以下の3つの機能を実装しています。
1.
メモ機能:各職種が注意事項や診療内容を自由にメモとして残せます。情報の共有が進み、業務の効率化に寄与します。
2.
カレンダー機能:医療・介護事業所で各自の予定や介入内容をカレンダーに入力・共有できるのが大きな特徴です。この機能によって、複数の事業所間の業務調整がスムーズに行えます。
3.
チャット機能:リアルタイムでのコミュニケーションが可能です。これにより、すぐに質問や相談ができ、迅速な対応が実現します。
特にカレンダー機能は素晴らしい評価を得ており、医療スタッフのスケジュール管理を効果的に支援しています。事業所を横断した物品管理や施術入力もここで可能です。
利用者の声
アプリのテスト段階では、約300名の医療介護職のユーザーが参加し、使い勝手や効果についてのフィードバックが寄せられました。「今まで毎日何度も電話をかけていた連携が、ざいるのおかげで減った」との声や、「医療的な情報に触れられなかった部分が見える化されて、とても助かっている」という感想がありました。
今後の展望
今後は、さらなるプレミア機能の追加やアプリを利用した連携の円滑化が患者にどのように影響するかを研究することが計画されています。すでに新しい用途の提案があり、地域のニーズに応じたアプリの発展が期待されています。
アプリのダウンロードと詳細情報
『ざいる』は、以下のリンクからダウンロード可能です。関連する情報は公式ウェブサイトでも確認できます。
開発者情報
『ざいる』は株式会社北摂医療企画によって開発されました。詳細な連絡先は以下の通りです。
- - 住所: 大阪府箕面市粟生間谷西2-8-22-203
- - 電話番号: 072-737-9220
- - Email: [email protected]
- - 担当者: 肥後友彰