オーディオブックの日を迎えて、浸透する「聴く本」の世界
毎年3月3日は「オーディオブックの日」として、オーディオブックの魅力を広めることを目的に設けられています。この日を前に、オトバンクが実施した「オーディオブック認知度調査2025」の結果が発表されました。本記事では、その詳細な調査結果とオーディオブックの現状を探ります。
認知度の向上と利用経験の拡大
調査によると、オーディオブックの認知度は59%、利用経験は15%に達しました。これは2023年の調査結果と比較し、認知度は13ポイント、利用経験は6ポイント上昇したことを示します。特に、オーディオブックの人気は年々高まり、2年前と比べて急増しています。この成長の背景には、スマートフォンやワイヤレスイヤホンの普及、そして定額聴き放題のサブスクリプションサービスの導入が挙げられます。
オトバンクが運営する「audiobook.jp」の会員数は、2024年2月時点で300万人を超え、10年前と比較すると約36倍もの成長を遂げています。オーディオブックは今や、紙や電子書籍に続く新たな読書スタイルとして、多くの人々の生活に取り入れられています。
利用意欲の高まり
「オーディオブックを使ってみたい」との声は42%を占めており、2023年から9ポイントの上昇を見せています。理由としては、「ながら読書ができる」「目が疲れない」といった便利さが特に支持されているようです。具体的には、移動中に耳で楽しめることや、家事をしながら読書できるという点が、多忙な現代人の生活スタイルに合っているという意見が多く寄せられています。
調査では、利用を希望する年齢層に対する具体的な理由も浮かび上がりました。
- - 移動中に気軽に聴くことができそう(20代男性)
- - 乗り物酔いを軽減するため(20代女性)
- - 家事をしながら楽しめる(40代女性)
- - 目が疲れない(60代女性)
これらの声は、オーディオブックが音声コンテンツとして、より多くの人に受け入れられている証拠です。
音声コンテンツ全体における位置付け
さらに、音声コンテンツの利用状況を見ても興味深い結果が出ています。耳を利用できる「スキマ時間」によく聴く音声コンテンツで、音楽(73%)、ラジオ(26%)に次いで、オーディオブックが11%となり、ポッドキャスト(10%)を上回りました。この結果からも、オーディオブックが日常生活の中で重要な位置を占めていることが伺えます。
調査の詳細
この調査は、2025年2月18日に実施され、対象は20〜69歳の男女500名です。インターネットを利用して行われました。
オーディオブックの日とは
オーディオブックの日は、「耳」の「み」を表す語呂合わせから制定されました。この日は、オーディオブック文化の普及を目指す日として2011年に記念日として登録されています。いつでもどこでも手軽に読書を楽しめるオーディオブックの良さを多くの人に知ってもらうことが目的です。
オーディオブックの可能性はまだまだ広がります。文字を読まなくても本の内容を楽しめる新しい形の読書、あなたも始めてみてはいかがでしょうか。