シンガポールの最新物流拠点『36 Tuas Road』が竣工
阪急阪神不動産株式会社がシンガポールのトゥアス地区に新たな物流倉庫、『36 Tuas Road』の竣工を発表しました。2017年にジャランブロー地区で開業した物流倉庫に続く、同社の2つ目の施設となります。新しい物流センターは、2025年2月11日に完成する予定で、最新の環境基準を満たした設計が施されています。
環境に優しい設計
『36 Tuas Road』は、断熱性能の高い外壁、高効率の換気システムや空調設備、さらには太陽光発電システムを導入しており、環境への配慮がされています。この取り組みにより、Singapore's Building and Construction Authority(BCA)が新たに設定したグリーンビルディング認証制度「BCAグリーンマーク2021」において、最高ランクのプラチナ認証を取得しました。さらに、5つのサステナビリティセクションでのバッジも同時に取得しており、この5つ全てを取得した物流倉庫はシンガポールでは初めてのことです。
このような環境への配慮は、日本を含む世界的な物流業界にとって、今後ますます重要なテーマになると考えられています。
立地のメリット
『36 Tuas Road』が位置するトゥアス地区は、シンガポールの主要な物流拠点とされています。トゥアス港が開発されており、シンガポールとマレーシアを結ぶトゥアス・セカンド・リンクへのアクセスも非常に便利です。この地域には多くの企業が集まり、特に製造業や医薬品関連業界が集積しているため、倉庫運営や商品の流通においても利便性が高まっています。
施設の特性と運用
この新しい物流倉庫は、全フロアが温度制御された定温倉庫となっており、22℃から26℃の範囲での運用が可能です。こうすることで、温度敏感な商材の取り扱いもスムーズに行えるようになります。
阪急阪神不動産、Boustead Projects Limited、さらに三井物産株式会社による共同開発は、今後のシンガポールの物流環境に大きな影響を与えるでしょう。特に、環境への配慮が強く求められる現代において、このような施設は物流業界のスタンダードを変える存在となりそうです。
企業情報
阪急阪神不動産株式会社は、大阪市に本社を置き、多角的な不動産事業を展開する企業です。その過程で建物の設計から管理、賃貸まで手がけ、地域に密着したサービスを提供しています。
Boustead Projects Limitedはシンガポールに拠点を置き、プロジェクト管理や不動産開発を行う企業であり、三井物産株式会社は、多様な事業を展開する国際的な商社です。
この新たな物流倉庫の開業により、シンガポールにおける物流業界の革新が期待されており、今後の発展に目が離せません。