TOPPANが開発した新素材LIMEXを使用した化粧シート
TOPPANは、建築や家具に使用される化粧シートの新素材として、炭酸カルシウムなどの無機物を50%以上含む「LIMEX」を採用した化粧シートの開発に成功した。この製品は、2024年11月から内装や建具向けにサンプル提供を開始予定で、環境への配慮を強く打ち出している。
環境問題への対応
近年、地球温暖化や気候変動への関心が高まり、企業がSDGsやESGを意識する中、建装材においても環境に配慮した商品が求められるようになった。TOPPANは、この社会的なニーズに応じて、新しい化粧シート開発を進めている。従来、建装材分野では石化由来の素材が多く使用されてきたが、新たに開発された「LIMEX」は、その原材料に炭酸カルシウムなどの無機物を採用することで、プラスチックの使用を約40%削減し、CO2排出量もおおよそ9%低減することができるという。
製品の特長
1. 環境への配慮
新素材「LIMEX」を用いることで、従来の石化由来の樹脂素材よりも大幅に環境に優しい製品が誕生。TOPPANはLCA(ライフサイクルアセスメント)手法を用いて、原材料の調達から製品の廃棄までのCO2排出量を評価し、新しい化粧シートの環境性能を定量的に示している。
2. 高い表面性能
新しい化粧シートは、従来品と同様に優れた耐汚染性を持っている。具体的には、油性マジックなどの染色性が高い汚れも、簡単に拭き取ることができる。また、触感を意識した添加剤を使用することで、リアルな木肌の質感を実現している。
3. 优れたデザイン性
デザイン面でもこだわりが見られる。本製品は、絵柄印刷と表面の意匠を巧みに組み合わせ、まるで本物の木のような細やかな質感を表現している。これにより、インテリアにおける選択肢が広がることも期待されている。
2026年度に目指す売上
TOPPANは、この新しい化粧シートを国内外の内装建具メーカーに展開し、2030年に向けた環境課題解決に寄与することを目指している。2026年度には、関連する受注も含めて30億円の売上を狙っているとのことだ。今後、この化粧シートがどのように市場に定着していくのか、注目が集まる。
まとめ
環境への配慮がますます重要視される中で、TOPPANの新しい化粧シートはその重要な一歩となるだろう。持続可能な素材の使用とデザイン性、耐久性を兼ね備えたこの製品が、今後の市場にどのような影響を与えるのか、期待が高まる。情報を得たい方は、本製品の紹介URLをチェックしてみてほしい。
本製品の紹介URL