箱根町で登山道維持管理の効率化実証実験開始、新システムが書類生成をサポート

箱根町の登山道維持管理を支える新システム

小田急電鉄株式会社は、2025年3月から6月までの期間、箱根町において「登山道維持管理DXシステム」の実証実験を実施します。このプロジェクトは、登山道の安全性を向上させるためのもので、情報収集や書類作成の業務をデジタルトランスフォーメーション（DX）によって効率化することを目的としています。

背景と課題

登山道の維持管理業務を行う地方自治体は、アナログな方法で情報を収集し整理しているため、多くの時間と労力を浪費しています。特に、損傷部分の再点検や修理に関する書類作成には手間がかかり、迅速な対応が求められています。そこで登山道維持管理DXシステムの導入が必要とされるようになりました。

システムの機能と利点

この新しいシステムは、登山道維持管理における「情報収集・整理」機能を備えています。具体的には、点検時にスマートフォンで撮影した損傷部分の画像、データ、緊急性判断コメントなどを自動的に登録することが可能です。これにより、修繕が必要な箇所について迅速に情報を共有でき、再点検の手間を省くことができます。

加えて、実証実験では「書類自動生成」機能の実装を目指しています。これにより、作業指示書や作業報告書が自動で生成され、業務効率が大幅に向上することが見込まれています。これらの機能は、プロジェクトの初期段階である山梨県での実証実験で既に確立されています。

実証実験の詳細

実証実験は計画通り、2025年3月28日から6月27日まで行われ、箱根町が管理する14の登山道が対象となります。実験の目的は、収集したデータから生成される報告書の正確性や、報告書作成にかかる業務の効率化を検証することです。このプロジェクトは、地域の観光資源保護や安全な登山環境の確保につながる重要な取り組みです。