カリフォルニアに新たな星降る、懐石レストラン「UKA」の魅力

2024年、「ミシュランガイドカリフォルニア」の発表において、ロサンゼルスの懐石レストラン「UKA」が見事に一つ星を獲得しました。この嬉しいニュースは、オープンからわずか半年で成し遂げられたもので、料理人の技術とこだわりが高く評価された結果と言えるでしょう。

「UKA」は2023年6月、JAPAN HOUSE内にオープンした新しい懐石レストランです。店名の由来は、穀物の神「宇迦之御魂神（うかのみたまのかみ）」からインスピレーションを受けており、豊穣を象徴しています。このレストランでは、カリフォルニアと日本の旬の素材を取り入れ、絶妙なアプローチで魚介類を熟成させ、旨味を最大限に引き出した繊細な料理を提供しています。

店内は、柔らかいグレーを基調にした色調と、ナチュラルな素材の羽目板やテーブル、カウンターで整えられた温かみのあるデザインが特徴です。ダイニングルームにはオープンキッチンが完備されており、来店客はシェフが目の前で料理を作る様子を観賞しながら、食事を楽しむことができます。大きなガラス窓からは、ハリウッドの景色やロサンゼルスのダウンタウンを一望でき、特別な食の体験を一層引き立ててくれます。

「UKA」の営業時間は夕方5時30分から夜10時30分までで、定休日は月曜と火曜です。完全予約制となっており、オンラインでの予約が可能です。予約は、Tockのウェブサイトを利用することで簡単に行えます。

シェフ満江善隆氏の情熱

「UKA」を経営するシェフ、満江善隆氏は、料理における美しさと味わいを両立させることに情熱を注いでいます。彼は日々、支えてくれるスタッフとともにお客様への感謝の気持ちを忘れず、五感で楽しむ「日本の食文化」を伝えていくことを誓っています。「見た目や食材の食感など、全ての要素で日本の伝統を楽しんでもらいたい」とコメントしています。

満江氏の軌跡

県生まれの満江氏は、大阪の割烹や海鮮料理店で料理を学び、2007年から2014年には神戸でシェフズテーブルスタイルの「朱ZAKU」を経営。そしてニューヨークでは国連日本政府代表部の公邸料理長に就任し、国際的な場での経験を積みました。さらに2020年にはフランス・ストラスブールで総領事公邸料理長を務め、各国の客に対して新鮮な食材を活かした日本料理の魅力を発信してきました。

このようなバックグラウンドから、満江氏の料理には、ただの視覚的な美しさだけでなく、その背後にある伝統や文化へのリスペクトが表れています。彼のもとで作られる料理は、美しさと味が調和した、まさに芸術作品と言えるでしょう。

「UKA」がこれからどのように発展していくのか、この一つ星の評価がさらなる成長のきっかけとなることを期待せずにはいられません。食を通じて文化の架け橋となる「UKA」、ロサンゼルスを訪れた際にはぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。