スマートグラスで進化するバレーボール遠隔指導の新しい形

ビュージックスジャパンが、バレーボールの指導を新たな方向に導く実証実験を行いました。スマートグラスを活用して、遠隔からリアルタイムで選手たちに指導ができるという新たな試みです。このプロジェクトは、岡山シーガルズとの協力によって実現しました。

実施体制の構築

ビュージックスジャパンは、スマートグラスの製造・販売を手がける企業として、様々な分野での課題解決に向けてのソリューションを提供しています。今回のバレーボール指導においては、岡山シーガルズの選手たちと連携し、地元のスポーツ振興を目指しています。実証実験の詳細は以下の通りです。

指導者側

- 指導者: 岡山シーガルズスクールコーチ神田千絵、スタッフ丸山亜季
- 場所: 岡山シーガルズ事務局内
- 使用機材: VUZIX M400、PC（補助カメラとして）
- 使用アプリ: Zoom Meeting

受講者側

- 指導者: 藤田総合スポーツクラブバレーボール部選手
- 場所: 岡山市立藤田中学校
- 使用機材: VUZIX M400、PC・液晶プロジェクター（指導者側の映像投射用）
- 使用アプリ: Zoom Meeting

実験は2024年12月16日に実施され、スマートグラスを着用した指導者側は、選手たちに迅速に指導を行い、リアルタイムでフィードバックを受けることが可能となりました。

実施概要

遠隔指導の様子は、神田コーチがVUZIX M400を装着し、元選手の丸山が模範演技を行い、その様子をM400経由で選手に伝えました。受講者はM400を着用し、練習中の様子を指導者側に送信します。さらに、指導者側の映像はプロジェクターで大画面投影され、選手たちはその映像を見ながら練習を行います。

実施結果

この実験において、スマートグラスを利用することで得られた最大の利点は、指導者が選手の動きをリアルタイムで観察でき、必要なタイミングで的確なアドバイスを行える点です。また、実施に必要な機材が少なく、従来の方法に比べて準備が容易であることも確認されました。

選手たちは、オンラインで指導を受けながらも適切なタイミングでポイントを押さえることができ、真剣な表情で練習に取り組んでいる様子が印象的でした。しかし、体育館内の音環境や、指導者の動作による課題も浮き彫りとなりました。

今後の展望

遠隔指導の導入が進むことで、トレーニングの効率が向上し、指導者と選手の移動が軽減されることが期待されています。また、スマートグラスの技術向上次第では、翻訳機能や文字表示なども加わり、海外での指導も可能になることでしょう。これにより、岡山シーガルズの指導がさらに多くの選手に広がり、地域のスポーツが活性化されることが期待されます。