認知症に対する理解が進む！講座参加者のアンケート結果を発表

認知症理解の深化へ向けて

昨今、日本における少子高齢化が進行し、認知症を抱える高齢者が増加する中、正しい知識と理解を広めることの重要性が高まっています。株式会社学研ホールディングスのグループ会社であるメディカル・ケア・サービス株式会社は、全国に370以上の介護事業所を展開し、2025年から企業向けに「認知症に関する出前講座」を開始しました。この講座を受けた参加者を対象に行ったアンケート調査の結果が、2023年9月19日に公開されました。

調査の概要

この調査は2025年5月から7月の間に行われ、20代から70代の講座受講者127名が参加しました。調査はセミナー後に実施され、質問内容は認知症に対する理解度、印象の変化、具体的行動への意識についてでした。

認知症への理解

アンケート結果によれば、全員が認知症について「理解できた」または「少し理解できた」と回答し、実際に誤解や思い込みを持っていた人が多かったことも明らかになりました。特に、「認知症は回復しないと考えていた」という声も多く、正しい情報が求められています。

学びがもたらした影響

参加者の中からは、「認知症の方の不安を安心に変える必要性」についての気づきが多く、実際に心のケアが重要であるとの意見が寄せられました。また、講座で得た情報が今後の自分たちの行動に影響を及ぼすことを期待する声も多かったです。

良い印象の変化

認知症に関するイメージについては、81.7%の回答者が「良いイメージに変わった」と回答しました。その理由には、専門的な介入による症状の改善が可能であること、他者への支援を通じて認知症の人々が安心して生活できる様子を実感したことが挙げられています。このことが、認知症イコール「人生の終わり」という誤解を解消する一助となっています。

介護への意識の変化

さらに、介護やその仕事に対しても「良い印象に変わった」との回答が71.4%を占めました。特に印象的だったのは、「介護職は認知症の方に希望を与えられる存在である」という新たな視点が得られたことです。

具体的な行動への自信

介護に直面した際にどのように行動できるかについては、55.1%の人が「できる」と回答しましたが、一方で44.1%の人が「わからない」との回答を示しました。この結果から、介護に直面することがわかったとしても、具体的な行動に踏み出すことは容易ではないことが伺えます。今後は、介護の大変さや行政の支援への知識を広め、社会全体でサポートできる基盤を整えていく必要があります。

認知症に対する取り組み

メディカル・ケア・サービス株式会社は、認知症教育の取り組みを通じ、正しい理解とともに社会環境を変革することが目指されており、企業や地域との連携を強化しています。今後も、人々が認知症に関する正しい知識を持ち、誰もが暮らしやすい社会の実現に向けて積極的に活動していくことが求められます。これにより、私たち一人ひとりが認知症に対して正しい視点を持ち、いざという時に行動できる力を身につけることが可能となります。