フィンランドの首都ヘルシンキが、この度国際観光認証機関であるグリーン・デスティネーションズからGSTC(グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会)認証を取得したことが発表されました。これは、ヘルシンキが世界でもっとも持続可能な観光地としての評価を受けたことを示す大きな一歩です。特に、人口50万人以上の都市として初めてこの認証を取得した点が注目されています。
このGSTC認証を得るためには、持続可能な観光地に関する280以上の厳密な基準を満たす必要があります。これには、環境、文化、社会、経済の持続可能性やガバナンスの側面から、都市の運営状況が評価されることが含まれています。この基準は、国連環境計画(UNEP)や国連世界観光機関(UNWTO)などの国際機関との連携によって策定されたものです。
ヘルシンキ観光局の局長であるニーナ・ヴェステリネンは、今回の認証取得を喜びながら次のように語っています。「この成果は、ヘルシンキが多岐にわたる分野で持続可能性を極めて高いレベルで推進していることを示しています。この認証は、私たちの持続可能な開発活動の成果を世界に証明するものです。」
実際、フィンランドは過去7年連続で世界で最も幸福な国に選ばれており、その首都ヘルシンキは持続可能な都市開発の先駆者として評価されています。地域のほとんどの宿泊施設が環境認証を取得しており、観光名所や会議センターも持続可能な観光の実現に向けた投資に乗り出しています。
2024年秋には、持続可能な旅行目的地の評価指標であるグローバル・デスティネーション・サステナビリティ指数においてヘルシンキが首位を獲得することも目指しています。これらの努力と成果により、ヘルシンキは持続可能な観光において世界のリーダーの一つとなることを目指しています。
さらに、EUが誤解を招く環境主張の規制を強化する方針を打ち出しています。これにより、企業には環境への配慮に関するより正確な情報の提示が求められるようになります。ヘルシンキにおいても、持続可能性に関する信頼性の重要性が増し、このような国際認証の取得はますます意義深いものとなっています。ニーナ・ヴェステリネンも、「私たちの持続可能性の取り組みに対する信頼性を証明するため、全力を尽くしています。」と強調しています。
Visit Finland(フィンランド政府観光局)は、フィンランドの旅行先としてのブランドを発展させ、海外旅行者に対するプロモーション活動を行っています。また、旅行業界の企業をグローバル展開に向けて支援しており、地域や関連企業とも連携を深めています。ヘルシンキの持続可能性への取り組みは、今後の観光業界の新たなスタンダードを築くものとして注目されています。