2023年11月8日と9日、茨城県日立市にて、電動モビリティシェアリングサービス『TOCKLE』の試乗会が開催されます。このイベントは、日立市と日立製作所の協力によるもので、地域の交通問題を解決するために設計されています。
『TOCKLE』は、交通が不足している地方において、安全性を重視した電動二輪・三輪車のシェアリングサービスです。利用者は、日立駅などに設置されたシェアリングポートからスマホのアプリを通じて手軽に借りることができます。試乗会では、これまで『TOCKLE』に触れる機会のなかった方々にも体験してもらい、その利便性や実証実験の趣旨を理解してもらうことを目指しています。
実際の試乗会は、日立市池の川さくらアリーナを会場に、連日9時から16時まで実施されます。特に、8日のみに限定された取材が可能で、報道関係者にもこの機会を通じて取材を促しています。試乗会では、ただ乗るだけでなく、電動モビリティの利用に関する交通ルールの講習が行われる点も大きな特徴です。
日本の交通問題は深刻であり、田舎町ではバスや鉄道の運行が減少し、交通の選択肢が限られています。そんな中、『TOCKLE』は地方の「交通空白」を埋めるべく開発されました。特に、道路幅が広く交通量が少ない地方は、電動モビリティにとって運用が容易であり、道路の安全性が高くなる点が魅力です。
試乗会では、参加者に安全に乗ってもらうため、取り組んでいるテストやルールを十分に説明します。最近の事故データをもとに、警察庁と提携した交通ルールのテストを導入したり、特定エリアでの走行を制限するジオフェンシング機能を搭載しています。これにより、特定の危険エリアには入らず、安全に運転できる環境が整えられています。
さらに、深夜営業を行わないことで、飲酒運転のリスクを低減し、地域社会に安心感を提供しています。このように、『TOCKLE』は安全を最優先とする運営体制を考えています。
実証実験は、10月7日から12月25日までの期間で行われ、日立駅周辺及び常陸多賀駅での運用が進められています。街の回遊性向上にも寄与することを目指しており、地元の事業所への通勤の利便性も検証しています。試乗会を通じて、地域の皆様に『TOCKLE』の存在や効果を広め、公共交通機関に対する新たな価値を見出していただければと思います。
『TOCKLE』の背景には、CEOの宮内秀明の思いがあります。トラックドライバーとしての10年の経験から、安全性を重視したオペレーションを心掛け、最後には地域社会にも貢献できる事業にしたいという強い意思がありました。
『TOCKLE』はこれからも、地方の公共交通の未来を見据え、自社のビジョンである「人と街に感謝される未来の公共交通を創る」をモットーに、さらなる展開を目指しています。地域の皆さまにとって、電動モビリティがより良い交通手段となることを期待しています。