テンセントの新AI
2024-09-06 15:11:45

テンセントが発表した新AIツールとデジタル戦略とは

2024年9月5日から6日にかけて、中国・深圳で開催されたテンセント・グローバル・デジタル・エコシステム・サミットでは、同社の最新のAIツールやデジタル戦略が発表されました。テンセントの上級執行副総裁でクラウド&スマート・インダストリ・グループ(CSIG)総裁のDowson Tong(ドーソン・トン)氏は企業の新たな成長に向けた強い意欲を示しました。特に、デジタルトランスフォーメーションが企業にとっていかに重要であるかを強調し、これを実現するためにAIとクラウドソリューションを活用する姿勢を明確にしました。

新たに導入された「AIインフラ(腾讯云智算)」は、コンピューティング、ストレージ、ネットワークソリューションの一環として、企業のデジタル化を支援します。このフルスイートの製品群は、企業が新しい成長を達成するための重要な要素です。また、MoE(Mixture of Experts)アーキテクチャに基づくモデルサービス「Tencent Hunyuan Turbo(腾讯混元Turbo)」により、トレーニング効率は最大2倍、推論コストは50%削減されました。

さらに、テンセントのAIコーディング・アシスタントは、自社のプログラマーの50%以上が利用しており、利用者の生産性は40%向上したとのことです。このような効果により、企業は人材の能力を十分に引き出すことができます。大規模な利用者を誇る「Tencent Meeting」は、インテリジェント録音や多言語翻訳機能を提供し、約1500万人のユーザーを毎月サポートしています。

テンセントクラウドは、国際市場においてもその存在感を高めています。「革新、コネクト、グローバル化」を掲げ、顧客やパートナーとの協業を強化しています。この中で新たな手のひら認証技術を発表し、特にインドネシアのTelkomselなどの大手企業に導入されています。この技術は多様なアプリケーションに対応し、決済システムやセキュリティ管理を支えることが期待されています。

テンセントクラウド・インターナショナルのシニアバイスプレジデント、ポシュ・ヨン(Posh Yeung)氏は、この手のひら認証エコシステムの計画が、技術を汎用性のあるモデルキットにパッケージ化していることを説明し、パートナーが迅速に市場への展開を図れるように支援する意義を述べました。

また、AIを活用した新製品として、ナレッジ・エンジン・プラットフォームやデジタル・ヒューマン、e-KYCといったサービスが発表され、企業のデジタル化を支える新たなビジネスモデルが示されました。

テンセントは、これまでフォーチュン500企業の中でも名の知れた企業に技術を提供し続けてきました。アストラゼネカやトヨタ自動車、メルセデス・ベンツなど、様々な業界でのデジタルトランスフォーメーションを支援しています。この国際的成長は、テンセントクラウドの独自のエコシステムやワールドクラスの技術への需要が背景にあると言えます。

今後、テンセントクラウドは、アジア太平洋地域での成長を加速させ、さらに多くの市場での展開を果たすことでしょう。これにより、多様なビジネスシナリオでの技術活用が期待され、企業の新たな可能性を広げることにつながります。テンセントはこれからも革新を追求し、インターネット業界の発展を先導していくことでしょう。


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会社情報

会社名
Tencent Japan合同会社
住所
東京都港区虎ノ門虎ノ門ヒルズ森タワー29階
電話番号

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