アンゴラの港湾開発
2025-10-14 14:37:38

豊田通商と東亜建設工業がアンゴラで港湾開発を完工

豊田通商と東亜建設工業、アンゴラの港湾開発を完工



豊田通商株式会社と東亜建設工業株式会社は、アンゴラ共和国ナミベ湾に位置する「サコマール港鉄鉱石輸出ターミナル修復事業」と「ナミベ港コンテナターミナル拡張事業」を遂行し、10月10日に無事完工したことを発表しました。

プロジェクトの背景


アンゴラは1975年に独立しましたが、長引く内戦の影響により、港湾インフラが深刻なダメージを受けていました。この結果、南部地域の経済発展が妨げられ、サコマール港とナミベ港の機能回復が急務とされていました。両港はいずれも、鉱物資源の輸出や生活物資の流通に欠かせない存在です。このプロジェクトは、アンゴラ政府の港湾再建計画の一環として2019年に始まりました。

プロジェクト概要


プロジェクトは、主に2つの部分で構成されます。サコマール港鉄鉱石輸出ターミナルの修復とナミベ港のコンテナターミナル拡張です。

1. サコマール港鉄鉱石輸出ターミナルの修復


サコマール港は1967年に開設され、かつてはカシンガ鉱山からの鉄鉱石を輸出する重要な港でありました。しかし、1975年から2002年までの内戦により、操業は停止し、港は荒廃していました。この修復事業では、新たな鉄鉱石積込用の桟橋を建設し、港湾後背地の整備を実施しました。これにより、カシンガ鉱山での鉄鉱石採掘再開とともに、アンゴラ共和国の産業多角化が期待されています。

現在のサコマール港

2. ナミベ港コンテナターミナル拡張


ナミベ港は、モサメデス鉄道の起点として内陸部と結ぶ主要な物流拠点です。しかし、従来は岸壁の水深が不足しており、大型コンテナ船の寄港が困難でした。この拡張事業では、新しいコンテナターミナルの建設、港の浚渫工事、そして荷役機械や船舶運航管理システムを整備しました。これにより、同港は最大50,000DWT(3,000TEU)級の船舶を受け入れることが可能になりました。これからは、自国の港での輸出入が実現し、南部地域の経済がさらに活性化することが期待されています。

現在のナミベ港

プロジェクトの意義


この開発プロジェクトの完工は、アンゴラ共和国民にとって非常に重要な意味を持ちます。港湾の機能回復が、同国の次世代経済基盤の構築につながり、生活向上や地域経済発展に貢献することが期待されます。豊田通商と東亜建設工業は、今後もアフリカ各国の持続的な成長に寄与していくでしょう。

完工セレモニーの様子

プロジェクト概要


  • - 所在地: アンゴラ共和国ナミベ州
  • - 契約先: アンゴラ共和国交通省
  • - 契約金額: 約700億円
  • - 資金調達: 株式会社国際協力銀行(JBIC)および民間金融機関からの協調融資
  • - 契約概要:
- サコマール港鉄鉱石輸出桟橋の建設、浚渫、後背地整備
- ナミベ港コンテナターミナル拡張、新ターミナル建設、浚渫、荷役機械の供給・据付



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会社情報

会社名
豊田通商株式会社
住所
愛知県名古屋市中村区名駅4-9-8センチュリー豊田ビル
電話番号
052-584-5000

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